ドラゴンクエストII 悪霊の神々

ドラゴンクエストII 悪霊の神々

ドラゴンクエストII 悪霊の神々

発売日:1987/01/26|価格:5500円|メーカー:エニックス|ジャンル:RPG

NAO: 紋章探しで何度詰んだことか…伝説の難所ロンダルキア。
NATSU: 仲間が増えて冒険感が段違い。大作感に胸が熱くなった。

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ドラクエシリーズ

エピソード

  • トリビア

    1987年1月26日にエニックスからファミコン向けに発売されたドラゴンクエストII 悪霊の神々は、前作から百年後の世界を舞台に、ロトの血を引く若者たちが大神官ハーゴンの脅威へ向かうRPGだ。価格は5500円。ひとり旅だった前作に対し、本作は仲間が合流して三人パーティになること自体が物語の推進力になり、城や町の会話が次の目的をにじませる。世界は大きく広がり、船を手に入れると海を越えて別の大陸へ渡れるようになる。シリーズが社会現象と呼ばれる熱を帯びていく中で、家庭用RPGの遊び方を一段階押し広げた二作目でもある。

    システム面の変化は、探索と戦闘の両方に現れる。戦闘はコマンド式のままでも、三人分の手番と呪文の役割分担が生まれ、回復役や攻撃役を意識するだけで戦いの景色が変わる。発想のきっかけには当時のパーティ制RPGがあり、複数人を直接動かす面白さを家庭用に落とし込もうとした。とはいえファミコンの制約も大きく、画面に並ぶスプライト数の都合から会話の演出を成立させるには人数を絞る必要があり、結果として三人が落としどころになったという。仲間が増える設計は、前作未経験でも迷わないようにという意図があったとされ、合流を追いかける過程がそのままチュートリアルになる。鍵の扱いなど細部も整理され、持てる物の幅が広がった分だけ寄り道の価値が増えた。セーブはふっかつのじゅもんで、仲間や進行に応じて必要な文字数が増え、最大で52文字にもなる。紙に書き写す行為さえ冒険の一部になっていて、紋章探しの長い旅が途切れそうなときほど、あの文字列が重く感じる。

    しかし本作の語り草は、胸が熱くなる拡張と同じくらい、容赦ない後半の手応えにある。とりわけロンダルキアへ至る洞窟と雪原は、敵の群れの強さと逃げづらさが重なり、幾度も挑んで覚える場所になった。開発側も難しさを問題視し、当初は年末発売と告知されながら一か月延期して調整に回した経緯がある。企画は前作発売の一か月前から動き出し、開発は夏に本格化したという。チームは物語側とプログラム側に分かれ、町や洞窟の地形とイベントを同時に組み立て、方眼紙にびっしりと書き込まれた原稿束は厚さ十五センチに達したとも伝えられる。鳥山明の原画はフルの絵として描かれ、それをドット絵へ起こす工程も含めて新規モンスター作りは膨大だった。中村光一は学生を交えた体制でプログラムを進めたが、デバッグの手戻りが多く、仕事の割り振りにも苦労したと語られている。戦闘を全てシミュレートして敵の強さと成長を調整する試みもあったが、群れの戦闘のような例外がモデルからこぼれ、船入手後に高難度地帯へ踏み込みやすい設計も相まって、結果として伝説級の壁が残った。

    印象的な小ネタも多い。迷路の洞窟には右手の壁をなぞるように進む古典的な抜け方を意識した着想があるという。物語ではムーンブルクの王女が犬に変えられてしまい、仲間に迎え直す流れが忘れがたい。海を越えた先では前作の舞台に足を踏み入れ、竜王の孫が助言をくれる場面もある。最後はハーゴンを倒した後に破壊神が現れ、終盤の緊張をさらに一段上げる。容量は1メガビット級で、完成品の空きが十バイトほどしか残らないと言われるほど詰め込まれ、没案も多く、その一部は後年の版で拾い直された。スーパーファミコンのIとIIでは、狙った敵が先に倒れた場合に別の敵へ攻撃が振り替わるなど遊びやすさが整えられ、サマルトリアの王子に関する呪いのエピソードも追加された。さらに配信や現行機への展開を経て、2025年にはIとIIをまとめたHD2D版も登場し、古さを抱えたまま現代へ橋を架けた。それでもロンダルキアの名前だけは、紋章探しで詰まりかけた記憶と一緒に、世代の共通語として残り続ける。

  • NAO総評

    紋章探しは自由度の裏返しで、ヒントの薄さがそのまま迷子体験になる。ロンダルキアの苛烈さも、延期してまで整えたはずのバランスが最後に崩れる瞬間を見せつける。学生を交えた体制やROM容量の限界が、丁寧さより勢いを選ばせたのだろう。けれど三人制や海を越える拡張は確かに革命で、ふっかつのじゅもんに全てを預けた当時の遊び方が、この荒さを語り継がれる伝説に変えた。移植で丸くしても、骨格の尖りは消えないのが面白い。

    出典:NAO
  • NATSU総評

    仲間が増えるだけで、旅の景色が急ににぎやかになるのが本作の魔法だと思う。城を出るたびに会話が増え、船を手に入れた瞬間に世界が開けて、大作感に胸が熱くなる。ふっかつのじゅもんを紙に書いて、間違えて泣いて、それでもまた集まって続きから始めた夜がある。ロンダルキアの厳しさで心が折れかけても、助け合うように呪文と道具を選ぶ時間が、冒険の記憶をいちばん強くしてくれる。前作の地へ戻れる驚きも、シリーズが続いていく希望みたいで好き。

    出典:NATSU

📘 説明書資料(ドラゴンクエストII 悪霊の神々[EFC-D2])

説明書:Internet Archive 所蔵版(ドラゴンクエストII 悪霊の神々[EFC-D2])
※Dragon Quest II - Akuryou no Kamigami [EFC-D2](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction Booklet
※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照。権利は各社に帰属します。

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