アーガス(ARGUS・ファミコン)攻略情報
■ ゲームの基本情報
1986年にジャレコから発売されたファミコン用ソフト『アーガス』は、縦スクロールを基軸にしながら、画面左右に少しだけ横スクロールも加わるという、当時としては珍しい演出を持つシューティングゲームです。全16ステージ構成で、プレイヤーは自機「ウォル・アーグ」を操作し、各ステージのラストに出現する巨大ボス「メガ・アーガス」を撃破していくことが目的です。
〇アーケードは1986年、NMK開発でジャレコが稼働。ファミコン移植も同年4月17日にリリース
〇ジャンルは縦スクロールシューティング(縦STG)で、地上と空中に攻撃手段を変えられるユニークなシステムを持つ
■ ストーリー背景
物語はギリシャ神話の「百眼の巨神アーガス」が現代に「メガ・アーガス」として蘇り、無限に増殖しながら地球征服を目論むという設定です。人類は、唯一対抗できる戦闘機「ウォル・アーグ」に最後の望みを託し、メガ・アーガスの増殖阻止のため出撃させます。
「果たしてウォル・アーグは人類の希望を乗せ、平和な地球を取り戻すことができるのか!? テイク・オフ!!」
── 説明書より
■ ゲームシステム概要
● 操作方法
ボタン | 通常時の操作 | ランディング時 |
---|---|---|
十字キー | 8方向移動 | 上下:高度調整 |
Aボタン | 対地ショット(地上パネル/敵) | 同左 |
Bボタン | 対空ショット(空中の敵) | 使用不可 |
SELECT | タイトル画面でゲームモード選択 | |
START | ゲーム開始、ポーズ解除 |
■ 特徴的な要素
● 対空ショットの変化
奇数ステージ:前方に連射可能な1WAYショット
偶数ステージ:左右反射を伴う3WAYショット
● ステージ構造
全18ステージ(※説明書に18シーンと記載)
画面の左右はループしてつながっている構造(左端に出た敵が右から戻る)
■ パワーアップ要素(パネル)
地上にある「パネル」を対地ショット(Aボタン)で破壊することで、効果を得られます。
パネル | 効果 | 備考 |
---|---|---|
P(パワー) | ショットの威力が上昇、縦方向の移動速度UP | 3個で発動 |
B(バリア) | 約10秒間、完全無敵状態 | 3個で発動/発動中は対空ショット不可 |
L(ランディング) | 着陸成功時にボーナス得点が加算 | ステージごとに累積 |
■ ボス戦とランディング(着陸)システム
各ステージ最後には巨大ボス「メガ・アーガス」が出現。中央にある点滅部が弱点で、点滅している間しかダメージが通らないという特徴を持ちます。
ボス撃破後には、自動的にランディングシーン(着陸操作)に移行。画面に表示されるレーダー曲線の軌道に沿って自機を下降させ、滑走路へ着地させます。
〇成功時:Lパネルに応じたボーナス得点が入る/P・B状態を保持
〇失敗時:次ステージには進めるが、強化状態が初期化
着陸のコツは「やや遅れてラインを追う」ことと、「最後はチョンチョンと微調整しながら下降」することです。
■ ウォル・アーマーへの変形(ロボット化)
ステージ中盤などに現れる点滅する黒い影に自機の影を重ねることで、ウォル・アーグは**ロボット形態「ウォル・アーマー」**に変身します。
〇完全無敵状態/体当たりで敵を自動破壊
〇得点効率が高く、敵1機あたり800点
〇効果時間は短く、解除後に敵に衝突しないよう注意
■ 裏技・テクニック集
内容 | 方法 |
---|---|
無敵コマンド | SELECTボタン付きジョイスティックを使用。2コンのSELECTを押しながら、1コンのSTARTを押す |
258,000点ボーナス | ステージ7で**B → P → L → +**の順で1つずつパネルを破壊 |
パネル2度取り | 地上パネルの「上半分」→「下半分」と撃つと、2回分取得できることがある(高難度) |
■ ゲームBGM・演出評価
ステージBGMのベースがメロディーに遅れて入ってくる構成が妙にカッコいい。
全体的にBGMの緊張感とシーン演出のリンクが良好で、縦STGとしては高評価の一因に。
■ 総評とレビュー
良かった点
グラフィックの品質
・ファミコンとしては珍しい半透明処理や光るタイトル演出、細かい背景など、かなり美麗なグラフィック
・アーケード版とのグラフィック差異はあるが、移植としては良好との声も 。
・サウンド面
・FM音源を活かしたBGMを高評価するレビューあり 。
システム面の独自性
・地形を意識したショット変更、ボス撃破後の着陸ミニゲーム、ロボットへの変形など、工夫された要素が存在
・横方向に無限スクロール(ループ移動)も珍しいシステムの一つ
惜しい点
圧倒的な難易度
・ボスを含め、敵の攻撃が密集して非常に高難度(「零距離弾幕」と評される)、一撃即死の状況多発
。
・ジャレコ社長の指示で製作時に敵弾数・強さが2倍になり、1面突破すら難しいバランスになった背景あり。
プレイヤビリティと操作性
・地形ゆえに操作範囲が制限され、爽快感に影響 。
・攻撃手段(地上/空中の切替)は面白いものの、効果的に活用しづらいとの指摘も。
音楽・サウンドの限界
・BGMは評価される一方で、楽曲数が少なく(4曲程度)、同一楽曲が繰り返し流れることが多く、単調に感じるとのレビューあり。
ゲームのボリューム
全16面構成ながら、ボス着陸やアイテムパネルを活かして攻略する「永久パターン」を使わないとクリア困難とされる。
■ まとめ
『アーガス』は、当時のファミコンSTGの中でも斬新なギミックを多数導入した意欲作です。特にウォル・アーマーへの変形やランディングシステムは、他にない個性を放っており、遊び込むほどに面白さが見えてくるタイプの作品と言えるでしょう。
万人向けではありませんが、レトロSTGファンなら一度は触れてみる価値アリです。