高橋名人のバグってハニー

高橋名人のバグってハニー

高橋名人のバグってハニー

発売日:1987/06/05|価格:5500円|メーカー:ハドソン|ジャンル:アクション

NAO: でかすぎる玉にビックリ!なぜブロック崩し
NATSU: アニメ原作?企画の事情が透けて見えます

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高橋名人の冒険島シリーズ

エピソード

  • トリビア

    1987年6月5日にハドソンから発売された高橋名人のBUGってハニーは、テレビアニメBugってハニーに登場するキャラクターを使いながら、実は高橋名人の冒険島シリーズの一作として扱われる少しややこしい立ち位置の作品だ。価格は5500円で、ジャンルはアクションとされる。さらわれた高橋原人を助けるためにハニーが動くという導入で始まり、1面だけは空を飛べるハニーを操作し、救出後の2面以降は高橋原人を動かす。左右に戻れない一本道だった冒険島と違い、本作は左へ引き返せる場面があり、探索の匂いを足した構成になっている。けれど目的は敵を倒してゴールに着くことだけではなく、各所で集めるべきものが足りないと城の扉が開かず、ボスへ挑む資格すら得られない。かわいらしい見た目のわりに条件が硬く、アニメ原作らしさとゲーム都合が正面衝突するところに、企画の事情が透ける。

    アクションの途中で卵が現れる場所があり、触れると突然ブロック崩しが始まる。しかも一画面ではなく縦に二画面が連なり、下段と上段それぞれにパッドがあり、ボールが上下を行き来するたびに画面が切り替わる。下段で受け損なえばその時点でミスになり、さらに落下物のアルファベットを取る仕掛けが厄介だ。四種類の候補のうち正しい一文字だけが当たりで、間違いを取ると画面が赤く光って即ミス扱いになる。正しい一文字を取れば画面が白く光り、その状態で上段のブロックを消して天井の出口を開け、ボールを通して帰還することでその面のパスワードを得たことになる。卵には当たり外れがあり、外れを引くとHELLの形をした脱出しにくい配置へ飛ばされる。ブロック側も爆弾ブロックや硬いブロック、破壊できないブロック、敵が出るブロックが混ざり、レーザーや雷、パッド延長などの補助アイテムが落ちる。さらに下段から上段へ抜ける瞬間に上段パッドの下側へ当てるとボールが赤い貫通弾になり、しばらくの間だけ強引に押し切れる。見た目はブロック崩しなのに、二枚のパッドの切り替えと一文字選別が絡むため、慣れないうちはボールがやけに大きく見えて、むしろ追い詰められる感覚が残る。

    このブロック崩しがただの思いつきではなく、開発途中でゲーム内容が大幅に変更された末に残った要素だとされる点が、トリビアとして最も面白い。完成版では操作キャラとしてハニーと高橋原人の二人に絞られているが、当初は別の三人組も操作キャラとして用意され、敵側にも別キャラクターの登場が予定されていてドット絵まで作られていた。さらにブロック崩し部分は、セガのアーケードゲームを移植して出す予定だったものが転用された経緯が語られ、別作品と統合されたという証言も残る。つまり本作は、冒険島の顔を借りたアニメのタイアップ作品でありながら、未発表企画の残骸を抱え込んだ混成体でもある。アクション面でもその気配は見え、ハニーはハート弾で攻撃できるが、救出後の高橋原人は石斧投げが基本で、炎や岩などの障害物は最初は越えにくい。強化アイテムを重ねて武器が火球に変わると突破口が開けるが、その時点でようやく冒険島らしい勢いが戻る。アニメは1986年から1987年にかけて放送され、作品内の曲の一部にはアニメの主題歌と同じ曲が使われているとされる。アニメの顔とゲームの都合が継ぎ目でこすれ合い、そこへブロック崩しの緊張が割り込むから、一本の中に別のジャンルが同居しているような違和感が最後まで残る。それでも八つの文字がそろって城の扉が開く瞬間だけは、つぎはぎが一つの冒険へ収束し、妙に達成感がある。名人ブームとキャラクターブームが交差した時代の空気を、苦い手触りごと封じ込めた一本だ。コンティニューがないため、最後まで集中を切らされない覚悟が求められる。

  • NAO総評

    巨大なボールが視界を埋めるブロック崩しが本編を食い、手触りの薄いアクションと噛み合わないまま進行する。その不協和音が、冒険島の続きとしての顔と、移植予定だった要素の転用という裏側を同時に匂わせる。名人ブームの時代批評として見ると、遊びより企画が先に立つ苦さがよく出ている。素直に面白いと言い切りにくいのに、だからこそ一周目と二周目で別のパスワードを集めさせる設計まで含めて、罰ゲームのように忘れにくい。可愛い皮を被った実験作として眺めると、妙に納得できる。

    出典:NAO
  • NATSU総評

    アニメのキャラで冒険が広がると思ったら、卵に触れた瞬間に二画面のブロック崩しへ放り込まれて驚く。テンポは惜しいのに、正しい一文字を引き当てる緊張と、コンティニュー無しの厳しさが胸に残る。企画の継ぎ目が見えるほど、当時の熱と焦りまで伝わってくるのが不思議だ。ハニーの飛行と原人の石斧という二人の差も、原作再現より演出優先の割り切りに見える。主題歌由来の曲がふと流れる瞬間だけ、テレビの続きを遊んでいる気分になって救われる。

    出典:NATSU

📘 説明書資料(高橋名人のバグってハニー [HFC-BH])

説明書:Internet Archive 所蔵版(高橋名人のバグってハニー [HFC-BH])
※Takahashi Meijin no Bugutte Honey [HFC-BH](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction_Booklet
※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照 / 権利は各社に帰属します

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