ファミリートレーナー マンハッタンポリス

ファミリートレーナーシリーズ
エピソード
トリビア
ファミリートレーナー マンハッタンポリスは、1987年8月31日にバンダイからファミコン向けに出た、街を走って治安を守る体感型のアクションだ。値札だけ見ると警察ごっこにも思えるのに、いざ始めると現実感はすぐ消えて、足元のマットと画面下の地図に意識を吸われる。目の前の敵を倒すより、制限時間の中で何を拾い、どこを回収し、どこで曲がるかが先に来る作りで、気分はパトロールというより、迷子のままノルマを処理する仕事に近い。ここが最初のつまずきで、普通のコントローラで鍛えた反射神経が、そのまま役に立たない。マットのB面を使い、足で走らせながら、画面下の地図を見てアイテム回収と雑魚撃破の条件を満たし、指名手配犯として提示されるボスを倒すとステージクリアという流れになる。全6ステージでセーブはなく、後半ほど地図が広くなり、ボスの出現位置がランダムに変わるので、勝ち筋を覚えても身体が先に音を上げやすい。
遊びの手触りは、サイドビューの街を走り回る追跡劇だが、操作の中身はかなり割り切っている。攻撃は遠距離と近距離をキーで使い分ける形で、投げるか発砲のような遠距離攻撃と、警棒の近距離攻撃が明確に分かれている。さらに背後からダッシュで体当たりして転ばせる動きもあり、単なる回避ゲームで終わらせない意思は見える。けれど画面は常に横スクロールで、曲がる瞬間や上下の移動が気持ちよく繋がりにくいぶん、テンポが惜しいという印象にもなりやすい。走って捕まえるというテーマに対して、実際は地図の読み違いで目的から外れたり、条件を満たしたのに合流に手間取ったりするので、爽快さよりも忙しさが前に出る。体感系としては珍しく、敵を殴るという分かりやすい達成感を持ち込んだ一方で、マット操作に慣れるまでの負担が大きく、勢いで始めると途中で投げてしまうのも分かる。
裏側の事情として面白いのは、この作品がファミリートレーナー専用ソフトの第6弾で、シリーズが体感スポーツからアトラクション寄りへ舵を切った流れの中に置かれている点だ。北米ではStreet Copとして出ており、周辺機器自体もバンダイが日本でファミリートレーナーとして展開したあと、北米では任天堂が権利を取得してPower Padとして再展開し、同じ遊びが別の名前で売られる時代の空気を背負っている。作品単体のクセだけでなく、周辺機器ビジネスの呼び名や販売体制の違いが、そのままタイトルの見え方を変える。評価面でも当時のゲーム誌レビューが残っていて、体感ゲームの試みとしての珍しさと、慣れの壁が同居していたことがうかがえる。遊び終わったあとに残るのは、正義のポリスというより、足で地図を処理する変な達成感で、体力が削れたぶんだけ記憶に残るタイプの一本だ。
NAO総評
警察ものの顔をしているのに、やってることは街の中を無限に走って条件を回収する体力仕事で、現実感は最初から置いてけぼりになる。だからこそ、体感ゲームにありがちな爽快さではなく、無茶な仕組みを飲み込んで作業化していく怖さが出る。結局この作品は、ポリスを動かすゲームではなく、自分の体力が減っていく様子を眺めるゲームでもある。
出典:NAONATSU総評
見た目はシンプルなのに、地図を見て曲がって拾って倒してと頭も足も忙しくて、慣れる前に疲れてしまうのがもったいない。テンポがもう少し素直なら、走り回る楽しさが先に来た気がする。複雑さが悪いというより、体感マットでそれをやらせるから、途中でやめちゃう思い出になりやすいのよね。
出典:NATSU
📘 説明書資料(ファミリートレーナー マンハッタンポリス[FT-06])
説明書:Linkなし(ファミリートレーナー マンハッタンポリス[FT-06])
※Family Trainer: Manhattan Police[JF-06](Famicom)(JP)
掲載情報をご存じの方がいらっしゃいましたら、ご教示いただけますと幸甚です。




















発売日:1987/08/31|価格:4900円|メーカー:バンダイ|ジャンル:アクション
NAO: 現実感ゼロのポリスアクションで体力消耗。
NATSU: 複雑すぎて途中でやめちゃった記憶ある。