チャレンジャー

裏技
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クジラで無敵
列車のいちばん後ろまで行き、車内への入口を飛び越えた地点で、右方向にナイフを投げ続けていると、「ポヨ~ン」という音とともにボーナス1万点が入り、くじらが飛んでくる。この状態になると、その面の終わりまでは無敵になる。列車のいちばん後ろまで行き、車内への入口を飛び越えた地点で、右方向にナイフを投げ続けていると、「ポヨ~ン」という音とともにボーナス1万点が入り、くじらが飛んでくる。この状態になると、その面の終わりまでは無敵になる。
また、レベル3以上で列車に入るまでに敵を1匹も倒さずに進む方法でも無敵状態になる。
また、レベル3以上で列車に入るまでに敵を1匹も倒さずに進む方法でも無敵状態になる。
エピソード
トリビア
1985年10月15日、ハドソンから発売されたファミリーコンピュータ用アクションゲーム『チャレンジャー』は、もともとパソコン版『暴走特急SOS』(PC-8801/MSX)をルーツに持つ移植作品である。タイトル通りプレイヤーは冒険家「チャレンジャー」となり、誘拐された姫・マリアを救うために列車、峡谷、洞窟、遺跡といった多彩なステージを進む。第1面は列車上の横スクロール、第2面以降は広大なフィールドを探索するオープン形式で、画面の切り替えを駆使しながらカギを集めて進む構成は、1985年当時としては非常に大胆な作りだった。
最も印象的なのは、やはり冒頭の「走行中の列車に飛び乗る」導入である。画面が動き出した瞬間にBGMが鳴り、プレイヤーはいきなり高速で走る列車の屋根を渡りながら敵をかわすことになる。操作はシンプルだが判定がシビアで、ナイフを構えても敵の体当たりで即ミスという理不尽さがあり、それがかえって緊張と中毒性を生んだ。列車を止める駅はなく、文字どおり“走り続ける冒険”がテーマとなっている点は、NAOの短評「列車を走るスリル、駅は無いけど夢はある」にも象徴されている。
本作の最大の特徴は、当時のファミコンとしては異例のマップ自由度だ。第2面では山、遺跡、海岸、火山など複数のエリアがあり、プレイヤーは自由に移動してアイテムを探す。目的地を指示するマーカーもなく、それゆえに探索の緊張感があった。ファミコン黎明期に“どこに行っても良い”感覚を提示した点は、後の『ドラゴンクエストII』や『ゼルダの伝説』以前の自由探索の試みとして特筆に値する。
ラスボス「ドン・ワルドラド」は、プレイヤーの間で倒せないと噂された存在だ。多くの子どもがナイフを数発当てても倒れず、「無敵ではないか」と誤解されたが、実際は連続で4発当てる必要があるという仕様だった。間隔が空くとダメージがリセットされるため、テンポよく連射しなければならない。これはプログラム上の設計で、特定フレーム内でヒット判定を継続させないと体力値が戻る仕組みになっていた。子どもたちはこの理屈を知らず、試行錯誤の末に“怒りの連射”で偶然倒した体験を語り継いでいる。
BGMの完成度も高く、特に列車ステージの軽快なテーマと洞窟の緊張感ある旋律は印象的で、ハドソン後期の作曲手法の萌芽が感じられる。効果音が少なく、音楽が操作感を導く役割を担っていた点も独特だった。パッケージには「広大なマップを冒険する超大作」と銘打たれており、実際の容量は320キロビットながら、短いロード間隔で多層ステージを表現した技術力は評価に値する。
難易度の高さゆえに当時の子どもたちは「スペランカー」「アトランティスの謎」と並べて“難解アクション三兄弟”と呼んでいたという。失敗を繰り返すうちに、ナイフの飛距離、ジャンプのタイミング、敵の湧き位置などを体で覚えるタイプの学習型アクションであり、「長時間遊べる=コスパが良い」と感じられていた時代背景も透けて見える。兄弟や友人と交代プレイをしながら、夜遅くまで挑戦した記憶を残す人も多い。
また、隠し要素として1面の列車で特定の条件を満たすと“クジラ”が出現し、当たると無敵になる裏技が存在する。これは開発中のデバッグキャラが流用されたもので、当時の子どもたちは「クジラが出るゲーム」として話題にした。ナイフを当てると倒せてしまうため、罪悪感を覚えたという証言も寄せられている。このように『チャレンジャー』は、緊張・理不尽・発見・達成感がすべて一体になった1985年ハドソンの象徴的タイトルといえる。
NAO:総評
あの列車、どこまで走る気だったんだ? 止まれないゲームに“チャレンジャー”って名前、皮肉が効いてるぜ。自由度をうたって迷子にさせ、ラスボスは四発ルールで門前払い。けど、それでも挑む気を削がないバランスは見事だ。ハドソンは遊びの自由と理不尽の境界で、子どもに“考えるプレイ”を植え付けた。挑戦とは、手探りの中でルールを見つけること――それを教えてくれたのがこのゲームさ。
出典:NAONATSU:総評
列車の屋根で風を切る音、洞窟で響く足音、あの冒険の景色が今も耳に残ってる。止まるたび息を整えて、また走り出して、何度も落ちてもやめられなかった。倒せなかったボスも、クジラも、全部が思い出の一部ね。兄弟で交代しながら夜更けまで遊んだあの時間が、きっと“冒険”そのものだったんだと思う。難しさの中にあった優しさ、それがファミコン時代の魔法だった。
出典:NATSU📘 説明書資料(チャレンジャー [HFC-CH])
説明書:Internet Archive 所蔵版(チャレンジャー [HFC-CH])
※Challenger [HFC-CH](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction_Booklet出典:※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照 / 権利は各社に帰属します
















































発売日:1985/10/15|価格:4900円|メーカー:ハドソン|ジャンル:アクション
NAO: 列車を走るスリル、駅は無いけど夢はある。
NATSU: 噴水越えに挑み続けて3日、ついに成功した喜びはプライスレス。