ジャンボウ

ジャンボウ

ジャンボウ

発売日:1987/07/18|価格:4980円|メーカー:ケイアミューズメントリース|ジャンル:テーブル

NAO: 何切るかよりも何拾うかだな
NATSU: ドットのテンポが絶妙に惜しい

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ケイ・アミューズメントリース

エピソード

  • トリビア

    1987年7月18日にケイアミューズメントリースからファミコン向けに出たジャンボウは、箱や題名だけを見れば麻雀の仲間に見えるのに、実際はブロック崩しの球が先に目に入ってくる。麻雀のつもりで腰を据えた人ほど、最初の一面で迷子になるはずだ。画面上部に並ぶのは牌の形をしたブロックで、球を当てるとまず裏が返り、もう一度当てて初めて外れて落ちてくる。落下物は麻雀の牌として手元に加算され、何を切るかよりも、何を拾うかで手が決まっていく。対局相手の気配はなく、相手は重力と球の跳ね返りだけだ。テーブルという枠に収めたくなるのもわかるが、実態は麻雀とアクションの綱引きで、どちらにも半歩ずつ踏み込んだ変化球として棚に並んでいた。価格は4980円で、1987年の家庭用らしい実験作の匂いが最初から強い。

    遊びの目標も二重になっている。ブロックを全部消してもいいし、落ちてきた牌を集めて上がりの形を完成させてもいい。手牌は画面下に並び、牌を拾うたびに一枚捨てる選択が入り、そこが妙に息継ぎになる。ブロック崩しだけなら連続するはずのリズムが、そのたびに切られるから、ドットのテンポが気持ちよくなりそうで絶妙に惜しい。狙った牌を拾えると麻雀の読みが始まるのに、次の瞬間には球を落とさない反射神経に戻される。この行ったり来たりが苦しい反面、役がそろった瞬間だけは、麻雀らしい達成感がきちんと残る。その達成感があるからこそ、途中の息継ぎが耐えられる。面を抜ける手段が二つあるぶん、上がりを狙うか、ひたすら消すかで自分の癖も出る。時間切れや球を取り逃がす失敗が待っているぶん、上がりに届いたときの救いがはっきり見える。

    裏側の事情まで知ると、この混ざり方が偶然ではないとわかる。元はSNKが1987年にアーケードへ出した作品で、題名も麻雀ブロック雀棒のような呼び方で通る。アーケード版は面クリアごとに刺激の強い絵がごほうびとして出る作りで、大人向けとして扱われた記録もある。ところが同じ年に家庭用へ移した版では、その要素は取り除かれている。画面の印象も、得点と進行が中心になる。移植作業をマイクロニクスが担当したと記録され、家庭用の発売名義はSNKではなくケイアミューズメントリースになっている。こうして見ると、ジャンボウは麻雀を家庭へ運ぶ作品というより、業務用の発想を家庭用へ押し込む途中で生まれた混成に見えてくる。

    結局この作品は、麻雀の作法を借りながら、切る勝負ではなく拾う勝負へひっくり返すことで、遊ぶ側の頭を一度ほどいてしまう。その迷子感が苦いまま終わるか、少しだけ笑える思い出になるかは、テンポの惜しさを許せるかどうかにかかっている。説明書を追っても一度では腹落ちしないのに、慣れてくると不思議と手が止まらない。短い迷子と小さな上がりが積み重なって、静かな中毒だけが残る。手のひらで追いかける感覚が、いまも少し残る。記憶に残りやすい形だ。

  • NAO総評

    麻雀の看板を掲げながら、実態はパドルで牌を拾うブロック崩しで、切る判断より拾う偶然が勝敗を決めるのが面白い皮肉だ。牌が増えるたびに捨牌を選ばされてテンポが止まり、その間も球は待ってくれない。大人向け要素を外して家庭に持ち込んだ結果、刺激は薄れたのに難しさだけは残った。発想の勝負を商品にする焦りと、家庭用に収めるための窮屈さが、同じ画面でぶつかっている。だからこそ、雑に見えても忘れにくい作品になる。

    出典:NAO
  • NATSU総評

    最初は麻雀だと思ったのに球が落ちてきて、頭が追いつかないまま手が動くのがこのゲームの入口ね。牌を拾うたびに捨牌を選ぶ時間が入り、ドットのテンポが気持ちよくなりそうで絶妙に惜しい。そのわずかな間が焦りに変わってしまうのがつらいけれど、役がそろって面が抜けた瞬間だけは、ちゃんと救いがある。大人向けだった元の姿を知ると、家庭に合わせた静けさにも時代を感じる。ひとりで黙って続けるほど、妙に記憶に残るのよ。

    出典:NATSU

📘 説明書資料(ジャンボウ [KAC-JB])

説明書:Internet Archive 所蔵版(ジャンボウ [KAC-JB])
※Jongbou [KAC-JB](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction_Booklet
※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照 / 権利は各社に帰属します

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