桃太郎伝説シリーズ
裏技
-
パスワード
天の声で ふ と入力して開始すると強い状態で始まる天の声で ふ と入力して開始すると強い状態で始まる 天の声で す と入力して開始すると音楽モードになる
天の声で す と入力して開始すると音楽モードになる
エピソード
トリビア
1987年10月26日にハドソンから5800円で発売された桃太郎伝説は、昔話を土台にしたコミカルRPGで、RPGなのに笑えるというだけで当時は十分に事件だった。最初に戸惑うのは、敵も町も道具もぜんぶ和風で、しかも言い回しが軽いことだ。畳の上を歩くような落ち着いた画面なのに、会話の一行目から急に脱力させてくる。パッケージにもコミカルRPGと記される通り、戦いはあっても血生臭さを避け、敵を倒すことはこらしめると表現する。鬼たちも残酷な悪行を前面に出さず、昔話らしい距離感で物語を進めるから、小学生の自分でも怖がりすぎずに踏み出せた。ところが気が抜けた所で普通に痛い目を見る。世界は明るいのに、油断するとすぐに体が削られ、財布も空になり、宿へ戻る道すら不安になる。この落差が、笑いを飾りではなく緊張のスイッチにしている。見た目はふわっとしているのに、同じ場所を歩き直して薬の残りを数え、次の村までの距離を体感で測るようになるあたりが、まさにRPGの顔だ。
遊びの骨格は王道で、世界を歩き、町で話を聞き、道具と装備を整えてダンジョンへ向かう。用語も世界観に合わせて言い換えられ、成長は段で表され、経験は心、体と技が命綱になり、魔法に当たるものは術と呼ばれる。戦闘は敵が正面に出る一人称視点のコマンド式で、基本は一対一、同じターンでは桃太郎が先に行動してから敵が動く。体が減るほど攻撃力が落ちる仕掛けまであり、勝っているのに急に弱くなる瞬間がいやらしい。戦う相手の中には、貧乏神のようにお金を盗むだけの存在や、福の神のようにクイズでお金をくれる存在もいて、勝ち負けとは違う迷惑とご褒美が混ざる。犬と猿と雉は旅の途中で黍団子を渡して仲間にでき、仲間になると攻撃力と守備力が上がり、戦闘では仲間が自分の判断で助太刀してくれる。術は戦闘やレベルアップで自然に覚えるのではなく、各地の仙人の修行をこなして会得する形で、回復も攻撃も自分で取りに行く感覚が強い。さらにプレイ時間の経過で桃太郎が年をとり、見た目が変わっていくという仕掛けもある。二時間ごとに一歳ずつ増え、八歳以下の間だけ特定の町で女湯に入れるという小ネタまで用意されていて、遊び心がシステムに直結している。年をとっても能力が下がったりクリアに影響したりはしない。笑いのテンポが冒険のテンポを押してくるのに、戦いはガチで、ふざけた空気のまま負けるのが悔しい。だから次は勝ちたいと、もう一度だけ足を進めてしまう。
裏側の情報も、この作品の色を決めている。監督を務めたさくまあきらは、当初は当時の大作RPGのパロディを意図したが、作品の独自性が生まれたため露骨なパロディ要素は削ったと語った記録がある。ゲームデザインはさくまあきらで、演出に桝田省治、キャラクターデザインに土居孝幸、音楽にサザンオールスターズの関口和之という布陣が記録されている。笑いの作り方がどこか読み物寄りで、キャラの線が軽やかで、曲だけが妙に熱いのは、この組み合わせの結果だと思える。クレジットにはオールナイトニッポンのリスナーへの謝辞が載っており、当時の空気の中で遊び手の声を取り込みながら作られた気配も残る。ゲーム誌では高得点の評価が記録され、クロスレビューは合計32点でゴールド殿堂入りとされ、読者投票でも総合26.05点という高い評価が残っている。キャラクタ部門で上位に入ったという記録まであり、土居孝幸の線の強さが当時から刺さっていた。
そしてこの一本は、置き去りにされずに何度も呼び戻された。翌年には別機種へ移植され、1990年にはPCエンジンでリメイク版の桃太郎伝説ターボが出て、2011年には携帯電話向けにリメイクされた版も発売されたと記録されている。シリーズ全体では初作が日本で100万本出荷に達したとされ、単発の変わり種ではなく、明るいRPGとしてちゃんと受け止められた。だから今遊ぶと、つまずきの理由がはっきりする。畳の温度が高いほど油断してしまうし、鬼の笑い方が軽いほど痛い目を見る。怖さと可笑しさの境目で揺れながら、それでもまた歩き出してしまう。その感覚こそが、桃太郎伝説を昔話ではなく、自分の冒険として残している。笑いが手綱になって、迷子の足を前へ向けてくれる。
NAO総評
RPGなのに笑えるって時点で当時は革命、という短評の通りだが、この革命は笑いが装飾だと即座に陳腐化する。桃太郎伝説は、畳の温度で油断させてから数字で殴る。体が減るほど攻撃が鈍るいやらしさと、仲間の助太刀が読めない不安が同居していて、笑いは甘さではなく警戒心の起爆剤になっている。だから勝った瞬間にだけ、ふざけた世界が急に誇らしく見える。パロディ狙いから独自性へ舵を切った話も象徴的で、時代の王道を借りて自前の笑いに変換した設計勝ちだと思う。
出典:NAONATSU総評
畳とか鬼とかテンポとか、そういう手触りがそのまま冒険の記憶になるRPGだった。かわいい顔で軽口を叩くのに、油断するとすぐ負けるから、怖さとカッコよさが同じ画面で並ぶ。術を修行で覚えるのも、寄り道が思い出に変わる感じで好き。負けて落ち込んだ夜ほど、次の村まで歩き切りたくなる。気づけばもう一回だけを何度も繰り返してる。昔話の仲間が増えるたびに少し安心して、でも油断するとまた痛い目を見る。その繰り返しが、子どもの夜にちょうどよく刺さった。
出典:NATSU
📘 説明書資料(桃太郎伝説 [HFC-MO])
説明書:Internet Archive 所蔵版(桃太郎伝説 [HFC-MO])
※Momotarou Densetsu [HFC-MO](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction Booklet
※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照。権利は各社に帰属します。














発売日:1987/10/26|価格:5800円|メーカー:ハドソン|ジャンル:RPG
NAO: RPGなのに笑えるって時点で当時は革命だったよね
NATSU: 畳とか鬼とかテンポとか、全部が新鮮でクセになった