Othello

Othello

othello

発売日:1986/11/13|価格:4900円|メーカー:河田|ジャンル:テーブル

NAO: 白黒反転の美学。地味だけど妙に熱くなれる一本
NATSU: 父と真剣勝負できる数少ないソフトだった気がする

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裏技

  • スロットモード

    モードセレクト画面でセレクトとAかBを同時に押す
    2人用のスロットゲームが始まる

エピソード

  • トリビア

    1986年11月13日に河田から発売されたファミコンのロムカセット版「オセロ」は、白と黒の石だけで勝負する盤ゲームを、そのまま家庭用ゲーム機の画面に持ち込んだ作品だ。派手な演出や物語を前面に出すタイトルが増え始めた時期に、盤面と読み合いだけで完結する一本が店頭に並んだこと自体が異色で、しかも名称はリバーシではなく「オセロ」として扱われ、権利表記を含めて商品としての顔をきちんと背負っている。ディスクシステム版の存在が知られている一方で、ロム版は本体だけで遊べることが最大の利点で、書き換えの手間や周辺機器の有無に左右されず、遊びたいときにカセットを差してすぐ始められる。定価は4900円で、同じ内容をより安価に遊べるディスク版が先に出ていても、家庭の事情でディスクを置けない人にとってはこのカセットが最初の入口になった。資料によって発売日の書き方が揺れることもあるが、少なくともロムとして単体販売されたことは、遊びを持ち歩けない時代の家庭にとって大きかった。

    内容は一分で覚えられる基本ルールを土台にしつつ、遊びやすさの工夫がいくつも入っている。相手は人かコンピュータかを選べて、二人対戦にすれば盤面の読み合いがそのまま家庭の会話になるし、一人用では相手が必要だった盤ゲームが夜でも成立する。先手後手も選択でき、対局時間も複数から決められるため、夕食前に一局だけ遊ぶことも、休日に腰を据えて考え込むこともできる。難易度は段階的に用意され、低いレベルでは置き方の癖をつかむ練習になり、上のレベルではうっかりした一手を確実に咎めてくる。さらに待ったの扱いが難易度で変わるため、甘えを許す練習から公式に近い緊張へと移れるのが面白い。セーブはなく、一局ごとの勝負がすべてなので、負けた瞬間の記憶がそのまま次の挑戦心に変わる。盤面が地味だからこそ、負けた瞬間の空気だけが露骨に変わる。石の数がひっくり返る音もないのに、テレビの前の沈黙だけが増していく。そういう勝負の怖さを、ゲーム機が再現してしまった。

    制作面の裏側として見逃せないのは、玩具や盤ゲームの世界で育った商品を、ファミコンの仕様に合わせて破綻なく落とし込む必要があった点だ。盤ゲームは見た目の派手さよりも、手が成立するか、手番が回るか、時間が尽きたときに公平かといった設計が要になる。家庭用のパッド操作で石を置く手触りを整え、誤操作を減らし、対局を成立させるための制限時間や待ったの扱いまで決めるのは、地味だが神経を使う仕事だったはずだ。開発はハル研究所が担当したとされ、派手な演出で誤魔化せない分、遊びの骨格だけで勝負している。対局中に音楽を消している作りも、盛り上げるより集中を優先した判断として記憶に残る。画面の端でカーソルが静かに動くだけなのに、次の一手を考え始めた瞬間から、家の中の時間の流れまで少し遅く感じるのが不思議だ。

    もう一つ小さなトリビアとして、このソフトには対局とは別に、スロットモードが表示される隠し要素がある。盤面の緊張で肩が固くなったあとに、家族で笑いながら気分転換できる逃げ道を作ってあるのが、いかにも家庭向けらしい。結局のところ、このロム版の価値は、特別な物語や驚きの演出ではなく、白黒の反転だけで大人と子どもを同じ土俵に上げたことにある。勝ち負けの理由が盤面に残り、負けた側も次の一手を考えたくなる。その反復が、テレビの前に小さな勝負文化を持ち込んだ。新しいカセットを手に入れたのに画面は地味で、なのに何年も残るのは、その地味さが生む本気の空気だったのだ。勝てた日より、負けた夜の方が長く頭に残る。それがこの一本の怖さでもある。

  • NAO総評

    白黒反転の美学なんて上品に言えるが、実態は家庭用に持ち込まれた小さな裁判所だ。盤面は嘘をつかない。勢いで置けば負け筋が残り、考えすぎれば時間に追われる。派手な演出を削ってまで読み合いの重さだけを残したのは、地味というより設計の意地だろう。ディスクで気軽に書き換えられたのに、遊び心より勝負の冷たさが勝つ。その渋さが、妙に熱くさせる。しかも権利表記まできちんと通しているあたり、子ども向け娯楽の裏に大人の契約が見える。ハル研究所が関わったとされるのも納得で、強さの段階や癖は、当時の思考ゲーム熱の写し絵だ。

    出典:NAO
  • NATSU総評

    父と真剣勝負できる数少ないソフトだった気がする。ルールはすぐ分かるのに、置いた瞬間に空気が変わって、テレビの前が小さな道場みたいになる。負けても盤面に理由が残るから、悔しくてもう一局と言い出してしまう。ディスクを入れ替えるだけで遊べる静かな一本が、家族の会話を増やしてくれた。白黒の石がひっくり返る音まで覚えている。強さを変えて挑戦できるから、勝てない相手にも少しずつ近づける。たまに息抜きの遊び方が隠されていると聞くと、そういう小さな秘密まで宝物になる。地味なのに忘れにくいのは、遊んだ時間がそのまま思い出になるからだね。地味なのに熱くなるという不思議さは、この頃の家の空気そのものだった。

    出典:NATSU

📘 説明書資料(Othello [KWD-OH])

説明書:Internet Archive(Othello [KWD-OH])
※Othello [KWD-OH](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction_Booklet
※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照 / 権利は各社に帰属します

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