スペランカーシリーズ
エピソード
トリビア
1987年9月18日にアイレムから出たスペランカーⅡ 勇者への挑戦は、名前だけ見るとあの最弱伝説の続きに思えるのに、遊び始めるとまず感触が違って戸惑う。落ちたら即死の緊張ではなく、ライフ制でしぶとく粘れる。代わりに、広いフィールドを歩いて情報と目的を拾い集める感じが強くて、最初はどこへ行けばいいのか迷子になりやすい。しかも題名の読みがややこしく、勇者は普通ゆうしゃなのにパッケージ側の読みとしてゆうじゃが示されることがあり、呼び名からして落ち着かない。
システムの核は、三人の主人公候補から一人を選ぶところにある。探検家、聖職者、エスパーで役割がはっきり違い、探検家は原点に一番近い立ち位置だが決定打は少なめ、聖職者とエスパーは遠距離や特殊攻撃で突破口を作りやすい。 さらに本作には徳を管理する要素があり、善い行いと悪い行いの蓄積が、復帰の扱いなどに結び付く。穴に落ちた時に徳が高ければ代償を払って戻れるが、低いと地獄行きで終わるという、スペランカーの理不尽さを別の角度で言い換えたような仕掛けがある。この徳の存在が、ただの反射神経ではなく、何を倒して何を避けるかという選択を生み、遊びの手触りを一段だけRPG寄りにする。
裏側の話として面白いのは、同じスペランカーⅡでも系統が二つある点だ。アーケードには前作に近い作りのスペランカーⅡ 23の鍵が別にあり、ファミコンの勇者への挑戦とは別物として扱われる。 つまり本作は、続編の看板を背負いながら別ジャンル寄りへ舵を切った挑戦で、タイトルに引っ張られて買った人ほど、脳内の期待と画面の実像のズレで揺さぶられる。物語面でも、妖精の国を支配する魔王を倒せと言われつつ、解放を優先するか財宝を優先するかで結末が変わる、という迷い自体が組み込まれている。そして開発はナウプロダクション、発売はアイレムとされる。
小ネタとして外せないのが、アイレムの一部ファミコンカセットにある点灯ギミックで、本作もランプ点灯が確認されたという記述で語られることがある。 遊びの中身が別物でも、差し込んだ瞬間にカセット側が反応するあの感じだけは、確かに同じ時代の空気を持っている。スペランカーの魂がどこへ行ったのかと首をかしげつつ、気付けば徳や職業差に振り回されながら、結局また地面の段差と穴を睨んでいる。名前の続編らしさではなく、迷子になる時間そのものが、この作品のいちばん正直なスペランカーらしさなのかもしれない。
NAO総評
エスパーがいる時点で、もう前作の洞窟体験から別の座標へ飛んでるのに、タイトルだけ続編の顔をしてくるのがずるい。徳だの職業差だので理屈は増えたが、その分、何を拾うか何を捨てるかの判断が露骨に効く。中二の夜に刺さるのは、弱さの伝説じゃなく、看板と中身のねじれのほうだ。
出典:NAONATSU総評
スペランカーの魂は、あの一歩で死ぬ怖さだと思ってたから、ライフ制で耐える時点で別物に見えちゃう。でもその代わり、徳が上下して落ち方まで変わるのが妙に気になって、怖さとカッコよさが別の形で同居してる。迷子になっても、少しずつ自分のやり方が見えてくるのが好き。
出典:NATSU
📘 説明書資料(スペランカーⅡ 勇者への挑戦[IF-06])
説明書:Linkなし(スペランカーⅡ 勇者への挑戦[IF-06])
※Spelunker II: Yuusha e no Chousen[IF-06](Famicom)(JP)
掲載情報をご存じの方がいらっしゃいましたら、ご教示いただけますと幸甚です。













発売日:1987/09/18|価格:5300円|メーカー:アイレム|ジャンル:アクション
NAO: エスパー冒険記はどこへ向かうのか
NATSU: スペランカーの魂はどこへやら