フィールドコンバット

フィールドコンバット

フィールドコンバット

発売日:1985年7月9日|価格:4500円|メーカー:ジャレコ

NAO: 攻撃だけじゃなく、敵兵を味方にできる戦術要素が新鮮だった。
NATSU: 無音の戦場にミサイル音だけが響く。妙にシュール。

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エピソード

  • トリビア

    1985年7月9日にジャレコから発売されたファミリーコンピュータ用ソフト『フィールドコンバット』は、広大な平原を舞台に戦闘車を操作し、敵部隊を撃退・制圧していくという内容のアクションシューティングである。画面は見下ろし視点の2Dフィールドで、プレイヤーは白いホバークラフト型の母艦を操りながら、地上の歩兵や戦車、空中の戦闘機などを相手に戦う。当時のファミコンとしては珍しく、戦闘中に「味方部隊」を出撃させたり、敵兵を“取り込んで味方化”できるという戦術的な要素を備えており、単純な撃ち合いに終わらない駆け引きが魅力だった。

    プレイヤーが操作する自機「マザーコム」は、ミサイル攻撃によって敵を撃破するほか、青い光線で敵兵を捕獲することができた。捕らえた兵士や戦車は自軍ユニットとして出撃し、前線に配置されて自動的に攻撃を行う。このシステムは、単なるスコア稼ぎを超えた「部隊運用」的な遊びを生み出しており、後年のリアルタイムストラテジー(RTS)にも通じる要素を持っていた。プレイヤーの体力は母艦のエネルギーゲージで管理され、攻撃を受けるたびに減少。やられてしまうと空中から落下し、ゲームオーバーとなるが、続けて再出撃できる「リスタート式」なのも当時としては特徴的だった。

    音楽面では、リヒャルト・ワーグナー作曲の「ワルキューレの騎行」がゲーム中BGMとして使用されている。ファミコンの限られた音源で再現されたその旋律は、勇ましさよりも静けさが際立ち、ミサイルの発射音や爆発音をより強調する効果を持っていた。BGMが鳴っているのに不思議と静寂を感じる――そんな独特の演出が、戦場の緊張感をいっそう高めていた。

    また、ゲームの舞台となるフィールドは横方向に広がり、前線を押し上げて敵の本拠地に到達すればステージクリアとなるシンプルな構成だったが、敵も同様にこちらの基地を狙って前進してくるため、単に突き進むだけでは押し返されることもあった。攻撃と捕獲、前進と撤退のバランスを取ることが鍵となり、プレイヤーは自然と「戦況を読む」思考を身につけるよう設計されていた。

    グラフィックは単色ベースで派手さはなかったが、敵や味方の動き、ミサイルの軌跡などが滑らかに表現されており、プレイヤーによっては「静寂の中で起こる小さな戦争」のような感覚を覚えたという。特に敵を捕獲して味方化するという要素は、のちの『ネビュラス』『ザナック』など、AIや支援システムをテーマにした作品の先駆けとしても言及されている。派手な演出やストーリーは一切なく、セリフも効果音も最小限に抑えられている分、プレイヤーの想像力を刺激する作りだった。

    発売当時、ジャレコは『忍者くん 阿修羅ノ章』(同年4月)や『シティコネクション』(同年9月)など、軽快でポップな作品を立て続けにリリースしており、その中で『フィールドコンバット』は異色の存在と見なされていた。アクション性よりも「戦略」と「緊張」を軸に据えた作品であり、社内の開発方針の多様さを示す一本でもあった。また、任天堂純正の『バルーンファイト』や『アイスクライマー』と同様、1985年前半のファミコン市場において“アーケード移植ではない完全オリジナル作品”として注目された。

    後年のインタビューや資料では、タイトルの原案が「地上戦をテーマにした実験的アクション」であったことが語られており、特定の戦争や国家を描くものではない“抽象的な戦場”という設定が意図的に採られていたという。ゆえにプレイヤーは、敵味方の区別よりも「支配」と「解放」という構図の中で戦うことになり、結果として“戦うとは何か”という問いを感じさせる内容にもなっていた。ファミコンが家庭に普及し始めた時代に、こうした静謐な戦闘テーマを成立させた点で、『フィールドコンバット』は特異な存在であり続けている。

  • NAO:総評

    攻撃だけじゃなく、敵を味方にできるなんて、当時のファミコンではちょっとした革命だった。無音にも感じるあの静かなBGMと、遠くで響くミサイル音の組み合わせが妙に印象的で、単なる戦争ゲームとは違う“冷たい知性”を感じたんだよな。倒すことより、どう動かすか。勝つことより、どう制御するか。子どもながらにそんな思考を試されてる気がした。ジャレコが放ったこの静かな戦場は、派手さの裏でちゃんと「考える遊び」を仕込んでいた。今見ても、実験作としての完成度はかなり高いと思うぜ。

    出典:NAO
  • NATSU:総評

    最初は地味だと思ったけど、敵を味方にできるってわかった瞬間に夢中になった。誰もしゃべらない戦場で、ただ「ピュン」とミサイルの音だけが響くあの感じ、なんだか不思議と静かで怖くて、でもやめられなかった。ワルキューレの騎行のBGMも、勇ましいというより寂しさを含んでいて、夜に遊ぶと胸がざわついたっけ。派手なヒーローもドラマもないのに、自分が戦場を動かしている感覚がちゃんとあった。小さなドットの世界に、想像の余地がたくさん残っていた時代の一本だと思うの。

    出典:NATSU
  • 📘 説明書資料(フィールドコンバット [JF-04])

    説明書:Internet Archive(フィールドコンバット [JF-04])
    ※Field Combat [JF-04](Famicom)(JP)
    区分:説明書/Manual/Instruction_Booklet

    出典:※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照 / 権利は各社に帰属します

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