いっき

いっき

いっき

発売日:1985/11/28|価格:4900円|メーカー:サン電子|ジャンル:アクション

NAO: 腰元の顔で全農民が蜂起。パッケージが革命。腰元、逃げろ逃げろ!
NATSU: 煙で転送されてボーナス。意味はわからんが楽しい。

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裏技

  • やられたときの音楽を消す

    やられた直後にスタートボタンを押してポーズをかけ、もう一度スタートボタンを押してポーズを解除すると、やられたときの音楽が消える。
  • 無敵

    3面の塀の隅でやられたあと、左を押しながら鎌を投げ続けると、プレイヤーが無敵になる。

エピソード

  • トリビア

    1985年11月28日、サン電子(サンソフト)が発売した『いっき』は、当時としても異彩を放つ設定を持っていた。舞台は江戸時代、農民ごんべと田吾が鎌を手に取り、一揆を起こして代官を追い回すという内容。表向きはアクションゲームだが、農民が主役であること、敵が忍者や腰元、幽霊といった不可思議な存在であることなど、ファミコン黎明期の中でも極めて風変わりな作品だった。ゲームの目的は全8面を進み、一定数の小判を集めること。Aボタンで鎌を投げるが、その軌道は自動追尾型で、狙った相手を正確に倒すことができる。攻撃手段はそれだけだが、拾った「煙草」を使うと体が煙に包まれて“チャレンジングステージ”に転送され、神様が投げるおにぎりをキャッチして得点を稼ぐことができる。この“煙で飛ぶ”演出が、どこか祭りの神事のようでもあり、不思議な清涼感を残す。取り憑く幽霊はお地蔵さまに触れて祓うという構造も独特で、アクションに宗教的なニュアンスすら漂わせていた。サンソフトおなじみの腰元は美人で捕まると動けなくなるが、仲間がいると助けられるというところも良い味だった。

    もう一つ印象的なのは、当時としては珍しかった二人同時プレイだ。鎌を投げるだけの単純な操作ながら、協力と競争が絶妙に混ざり合っており、相方が腰元に捕まって動けなくなれば助けに行き、小判を取り合えば“どっちがより働いたか”が自然にゲーム化していた。竹槍を取るとスピードが落ちる、という理不尽な仕様も話題になったが、それもまた作品全体の「バランスの歪み」を象徴していた。1面から8面までをクリアするとゲームは再び1面に戻り、敵の出現頻度が上昇して難易度が上がる。つまり、終わりのない一揆である。

    そして、この『いっき』最大のトリビアが「プレゼントキャンペーン」だ。発売時に同梱された応募はがきには「各面で出るシークレットレターを集めて応募せよ」と書かれていた。各ステージクリア時に画面右下に1文字ずつ現れるアルファベットを順にメモしていくと、1面から8面までで「ERAWTFOS」となる。これを逆から読むと「SOFTWARE」。つまり“ソフトウェア”がキーワードだった。これをはがきに書いて送ると、先着で「いっきオリジナルインテリア時計(500名)」や「オリジナル机上ブラシ(2000名)」が貰えるという企画で、当時の少年たちはこぞってノートに文字を控え、何度も1面から8面をクリアし文字を集めた。この仕掛けは、同社の前作『スーパーアラビアン』の「つぼ文字懸賞」、第2弾『ルート16ターボ』の「TURBOレター懸賞」に続く、サンソフト恒例の“文字集めキャンペーン”の一幕でもある。社内的にも“SOFTWARE=サンソフトそのもの”を暗示する遊び心が込められており、作品そのものが自社ブランドの象徴となっていた。

    ゲームデザイン面では粗削りな部分も多い。例えば敵AIの動きは一定ではなく、忍者が背後から突っ込んでくる、幽霊が壁を無視して襲ってくるなど、当時の子どもたちを本気で恐怖させた。しかし、その理不尽さが逆に笑いを誘い、後年「元祖クソゲー」と呼ばれながらも愛され続ける理由になった。さらに興味深いのは、この『いっき』の主人公ごんべが、後に同社の『アトランチスの謎』(1986年)の師匠として再登場していることだ。アトランチスでは西洋冒険譚の中で“農民姿の日本人師匠”として登場し、明らかに世界観が破綻しているのだが、そのギャップこそがサンソフト的ユーモアの真骨頂だと言えるだろう。

    “代官を追うのに忍者が出る”、“農民が煙でボーナス面へ転送される”、“英単語を逆に読むと応募ワードになる”。どれも真面目に説明すると破綻しかねないが、こうした“理不尽さをそのまま遊びに変える力”こそ、80年代サンソフトの面白さだった。意図せず笑ってしまう、バランスの崩れ方まで含めてデザインになっていた。派手さのないドット、抑えた音色、そして何より“THE END”ではなく“やり直し”を前提とする終わらないループ——すべてが“終わらない日常の抵抗”を寓話的に描いていたのかもしれない。

  • NAO:総評

    鎌を投げて忍者を倒し、腰元に捕まればあきらめて、代官を追えば御用でボーナス。理不尽と構築のあいだでバランスを失いかけながらも、なぜか最後まで破綻しない。各面クリア後に浮かぶアルファベットを逆に読むと「SOFTWARE」になるという仕掛けまで含め、混沌をブランドに変えたのがこのゲームだ。クソゲーと名指されながらも、これほど“完成した未完成”を体現した作品は少ない。バカげてるのに、なぜか熱い。これぞ一揆の真髄だ。

    出典:NAO
  • NATSU:総評

    煙を拾ってボーナスステージ、神様が投げるおにぎりを追いかける。腰元に捕まって足が止まって、笑いながら鎌を投げ続けた。小判を拾い、文字を集めて、意味も分からずノートに並べたら“SOFTWARE”になった。何もかもが曖昧で、理屈なんていらなかった。友だちと二人で叫びながら笑っていたあの時間が、きっと一番まっすぐで、楽しかった。農民が主役のゲームなんてもう出ない。でも、あの泥くさい明るさは、ずっと心の中で続いている。

    出典:NATSU
  • 📘 説明書資料(いっき [SS3-4900])

    説明書:Internet Archive 所蔵版(いっき [SS3-4900])
    ※Ikki [SS3-4900](Famicom)(JP)
    区分:説明書/Manual/Instruction Booklet

    出典:※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照 / 権利は各社に帰属します

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