ヘクター’87

ヘクター’87

ヘクター’87

発売日:1987/07/16|価格:5000円|メーカー:ハドソン|ジャンル:シューティング

NAO: タイトルに年号があると妙に期待しちゃう罠、86も88もなかった
NATSU: シューティングとしては堅実だけど地味すぎた

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ハドソン全国キャラバン

エピソード

  • トリビア

    1987年7月16日にハドソンから発売されたヘクター’87は、年号付きの題名がまず期待を煽るのに、実際は続き物の物語というより、点数と時間で腕前を切り分けるための仕組みが先に立つシューティングだ。全6ステージで奇数面は縦スクロール、偶数面は横スクロールになり、舞台もインカ帝国やマヤ帝国、アトランティス、エジプト、ムー、邪馬台国と、古代の地名を並べて旅の気分を作る。ただ遊び手の体感は観光よりも試験に近い。開始直後から自機ノア号は強くならず、敵は硬く、当たり判定もやさしくない。しかも壁や火柱など地形の一部は、エネルギーが満タンでも触れた時点で容赦なく落とされる。だから最初に覚えるのは撃ち方よりも、寄ってはいけない場所と戻れないミスの重さだ。

    操作は二つの攻撃を使い分ける。対空用の光粒子砲と対地用のクラスター爆弾が別ボタンに割り当てられ、縦スクロール面では何に当たるかがきっぱり分かれる。この撃ち分けが分からないうちは、弾を撃っているのに敵が残り、残っているのに前へ行かされ、理由が見えないまま削られていく。逆に仕組みが腑に落ちると、地上物を処理して通路を作り、飛来物を先に刈って安全を確保し、回復の段取りまで含めて一手ずつ整える遊びに変わる。回復も独特で、ステージの補給ポイントへクラスター爆弾を撃ち込むとカプセルが出て、取ればエネルギーが戻る。満タンで取ると得点になるので、生存のための回復が、そのままスコア稼ぎの手順にもなる。ここが気持ちよく噛み合うと、地味と言われがちな見た目の中で、静かな快感が立ち上がる。

    そしてこの作品の裏側は、まさに大会と直結している。シリーズとして初めて、予選用の2分モードと決勝用の5分モードがゲーム内に用意され、時間計測まで自動でやってくれる。2分は短縮された1面で終わり、5分は1面のあとに3面が始まる形で、いずれも横スクロール面が出ない。さらに大会では、これまで禁じられていた連射機能付きコントローラーの使用が認められたとも記録されている。会場に行けない人向けには、自宅で5分モードの得点表示を写真に撮って郵送する参加方式まで用意され、賞品も掲げられていた。年号の付いた題名が示すのは時代の続編ではなく、1987年という夏を丸ごと競技として焼き付けるための刻印だったのかもしれない。堅実だけど地味と言われるのも分かる。派手なパワーアップで気持ちよくさせる代わりに、撃ち分け、回復、危険地形の回避、配置の覚え込みで点数を伸ばす。だから一回のプレイが短くても、終わった瞬間に点数だけが残り、もう一回だけと指を動かしてしまう。

  • NAO総評

    年号が付くとシリーズ感を期待するのに、出てくるのはキャラバン向けの大会仕様を極めた一発勝負の設計だ。縦横が交互に切り替わり、対空と対地を撃ち分けないと点にならない。回復も補給ポイントを知っているかで差が付く。しかもパワーアップが無いのに敵は硬く当たり判定も容赦ない。結局、上達は反射神経より地形と配置の記憶に寄っていき、期待の高揚が淡々とした検定に変わる。それでも測られる数字が、当時の熱狂を確かに思い出させる。

    出典:NAO
  • NATSU総評

    地味だと思って始めたのに、気づくと指が勝手に動いている。縦の面では空と地面を撃ち分けるのが忙しくて、横の面では壁や火柱に触れないように息が詰まる。補給ポイントを見つけて回復できた瞬間だけ、ほっとして先へ進める。二分や五分で終わるモードは短いのに心臓がずっと早いままで、終わったあとに残る点数が悔しさを形にしてくれる。年号の付いた題名に期待して、結局は淡々と自分の癖だけが露呈するのも、いま思うと懐かしい。

    出典:NATSU

📘 説明書資料(ヘクター '87 [HFC-HH])

説明書:Internet Archive 所蔵版(ヘクター '87 [HFC-HH])
※Hector '87 [HFC-HH](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction_Booklet
※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照 / 権利は各社に帰属します

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