バツ&テリー 魔境の鉄人レース

バツ&テリー 魔境の鉄人レース

バツ&テリー 魔境の鉄人レース

発売日:1987/07/22|価格:5300円|メーカー:ユース|ジャンル:アクション

NAO: レースよりもネタが先に立つ作品
NATSU: 野球しないのに野球漫画原作です

🗨      思い出をコメントに残してみませんか?

裏技

  • タイムが3分

    タイトル画面で2コンで入力
    A、上、左、左、B、A、右、下、右、左、右、上、A、下、A、上、A
  • ライフが99

    タイトル画面で2コンで入力
    左、左、左、左、右、右、右、右、左、左、左、左、右、右、右、右

エピソード

  • トリビア

    1987年7月22日にユースからファミコン向けに発売されたバツとテリー 魔境の鉄人レースは、定価は5300円で、ジャンルはアクションとされる。ところが題名と原作の気配を頼りに手に取るほど、最初の数分で思考が置き去りになる。原作は高校野球を軸にした熱血漫画なのに、ゲームで始まるのは野球ではなく魔境の横走りで、主人公の二人が謎のドラゴン軍団とレースをするというオリジナル内容になっている。しかも紹介文でもレース要素はほとんどないとされ、体感としては制限時間に追われて走り抜けるアクションの色が強い。なぜこの二人がこんな場所で走っているのかという違和感がそのまま迷子の原因で、レースよりもネタが先に立つ感触を残す。迷子になった分だけ操作と判断が雑になり、そこで転ぶからこそ癖が記憶に貼り付く。

    中身は横スクロールアクションで、バツはボールで攻撃し、テリーはバットで殴って進む。二人の切り替えはジャンプ中にセレクトを押す方式で、場面に応じて投げと振りを入れ替えるのが基本になるが、紹介文ではバツのボールは軌道がくせ者で、テリーのバットはリーチが短く、パワーアップしないと弱いとも書かれている。異様に滑りやすいハシゴや、足場が悪く少しのミスで落ちるブロックも挙げられていて、操作の癖と地形の意地悪さが合わさり難易度はかなり高い。さらにコンティニューはタイトル画面に無いともされ、失敗の重さがそのまま胃に残る。だからこそ裏技の存在感が大きく、タイトル画面で2コン入力を行う方式で、タイムを3分にするものや、人数を99にするもの、ラウンドセレクト、ハートが99、ライフが99、アイテムがパワーアップといった項目まで並び、複数のコマンドが用意されていると紹介されている。どれもタイトル画面で2コン入力を行う方式なので、まずは通常の厳しさを味わい、次に裏技で遊びの手触りを変えてみるという順番にもなりやすく、苦さと抜け道が同居するところがこの作品らしい。

    裏側をたどると、この落差は作品側の歩みと重なる。バツとテリーは大島やすいちが描いた漫画で、1982年から1987年にかけて週刊少年マガジンで連載され、1984年には講談社漫画賞の少年部門を受賞し、単行本は24巻まで刊行された。1987年3月14日にはアニメ映画も劇場公開され、制作は日本サンライズ、監督はアミノテツローと記録されている。同時上映がダーティペアだったことや、スターダストレビューが主題歌を担当したことも知られている。映画では主人公の名前が抜刀軍と一文字輝としてクレジットされ、声は井上和彦と塩沢兼人が担当し、4月21日にはVHSも発売された。漫画と映像が同じ年に走っていたところへ、家庭用ゲームとしての一本が合流したのが本作で、その勢いのまま別世界へ押し出されたような感覚が残る。

    印象に残るのは、野球をしないのに野球漫画原作だという矛盾を、ボールとバットという記号だけで押し切ろうとする強引さで、そこに乗れた瞬間は妙に純粋なアクションになる点だ。乗れない瞬間は、世界観の意味不明さがそのまま難所の理不尽さに見えてしまう。けれどタイマーが背中を押すので慎重さより勢いが勝つ瞬間が増え、失敗が続くほど逆にテンポが出てくる。タイトルのレースが肩透かしだと分かったあとでも、裏技の多さと癖の強さが引力になって、迷子のままでももう一回だけ走ってしまう。原作を知っているほど野球が恋しくなるのに、気づけば魔境の段差とハシゴの癖に手が慣れていく。レースより先にネタが立ち、ネタより先に手が動くという順番そのものが、この作品のトリビアになっている。そこが怖いのに好きだ。

  • NAO総評

    題名の鉄人レースよりも原作との距離感というネタが先に立つのがこの一本の特徴で、少年漫画の看板を背負いながら遊びの核は制限時間に追われる横スクロールで、ボールとバットという記号は残しつつ世界観は魔境へ放り投げる乱暴さが笑いになり、切り替え操作やタイマーの圧でプレイヤーを真顔にさせる瞬間があり、原作者がパッケージを描き映画も公開された同年に出たことまで含めて1987年のキャラゲーの割り切りが透けて見える。

    出典:NAO
  • NATSU総評

    野球漫画が原作なのにゲームでは野球をせず、その落差に戸惑いながらもボールとバットで戦う二人を切り替えて進むうちに別世界で頑張る姿が妙に愛しくなり、ハートを集めて立て直しながら制限時間に追われて転んでもどこかで応援してしまって、抜刀軍と一文字輝が魔境でドラゴン軍団とレースをする無茶な設定さえ思い出に変わり、後年に英語化まで行われたと知るとあの頃の続きを確かめたくなってもう一回触りたくなる余韻が残る。

    出典:NATSU

📘 説明書資料(バツ&テリー 魔境の鉄人レース [USE-BC])

説明書:Internet Archive 所蔵版(バツ&テリー 魔境の鉄人レース [USE-BC])
※Batsu & Terry - Makyou no Tetsujin Race [USE-BC](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction Booklet
※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照。権利は各社に帰属します。

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