カラオケスタジオ基本セット

カラオケスタジオ基本セット

カラオケスタジオ基本セット

発売日:1987/07/30|価格:7500円|メーカー:バンダイ|ジャンル:その他

NAO: この値段でマイク付き、ある意味英断
NATSU: 爆音で歌えばファミ音でもノレるかも

🗨      思い出をコメントに残してみませんか?

カラオケスタジオシリーズ

エピソード

  • トリビア

    カラオケスタジオ基本セットは、1987年7月30日にバンダイから発売された、ジャンル表記はその他のファミコン用ソフトだ。別名としてカラオケスタジアムとも呼ばれる。ところが起動までの手順は、ふつうのゲームより一段ややこしい。箱を開けるとカセットだけでなく、ファミコン本体の差し込み口に挿して使う拡張機器とマイクが入っていて、まず配線と装着で手が止まる。拡張機器はカセットに直結する形で、本体へ差すとその上にさらに差し込み口が現れる。そこに専用カセットを差して遊びを入れ替える設計で、ファミコンが家庭の機械に変身する感じがする。ゲームを買ったはずなのに機材を組み立てている感覚で、7500円という値段も手伝って、これで本当に遊べるのかと少し迷子になる。それでも画面に歌詞が出て伴奏が鳴り始めた瞬間、部屋の空気だけが急に本番になる。茶の間が会場に変わり、遊びに来た友だちの前で声を出す照れくささまで含めて、これは勝ち負けよりイベントの装置だと思わせる。

    中身は意外と作りが堅実で、ただ歌うだけに閉じない。練習用のレッスン、のどじまん、スター誕生、イントロ当てゲームという四つのモードが用意され、のどじまんでは名前や年令や性別を決めた持ちキャラが舞台へ出て合否を判定される。スター誕生はオーディションから始まって本戦やデビューへ進む流れで、歌う行為に物語の枠をつけてくれる。のどじまんはテレビの前が舞台のステージに見立てられ、観客の前で歌っている体裁になる。スター誕生では審査員に見られている空気が強く、点数よりも気まずさが先に来るのが逆に面白い。イントロ当ては最大三人まで参加でき、初心者向けと上級向けの段階もあるので、歌えない人の居場所もちゃんと残る。収録曲は十五曲とされ、童謡や季節の歌、テレビで耳にした主題歌などが混ざる。一年生になったらやジングルベル、ゲゲゲの鬼太郎や光戦隊マスクマンのように、子どもと大人の境目を行き来する選曲だ。歌詞はテレビ画面に表示されるので歌詞カードが付かない。曲が流れる間は歌詞が画面下に並び、同時に曲の雰囲気に合わせた絵が背景で動くから、上手い下手よりも最後まで通してみたくなる気分が先に立つ。採点はマイクで拾った声をもとに点数化され、歌い方の正確さを見られる仕組みと説明されているが、ここで真面目に競うより、順番を回して笑いを取ったほうが記憶に残る。ファミコン音の軽さは確かにあるのに、音量を上げてしまえば勢いが勝って、粗さがむしろ踊れるリズムに変わる。

    裏側の設計が面白いのは、このソフトが単なるカセットではなく、差し込み口へ挿して使う拡張機器そのものを舞台にしている点だ。拡張機器だけでも一部の遊びが動くとされ、さらに曲や内容を増やすための小型の専用カセットを、拡張機器側へ挿し替える構造になっている。基本セットだけで十五曲が遊べる一方で、専用カセットをつなぐと本体の十五曲に二十曲が加わり、合計三十五曲として楽しめると案内されている。ここで面白いのは、専用カセット側に生活の注意が書かれていることで、テレビの音量を上げすぎないようにという忠告や、実際の曲と構成やアレンジが一部異なる場合があるという断りまで載っている。玩具としてのにぎやかさと生活用品としての気遣いが同じ紙面に同居していて、家庭へ入り込む前提の企画だったことが伝わる。専用カセットは後から複数発売され、トップヒット20の名を冠した第一弾と第二弾が用意されたとされる。曲を足していく発想は、今で言う追加コンテンツの先祖のようで、家庭で歌う体験を長く引っ張るための商売の仕掛けにも見える。曲はファミコンの合成音に合わせて作り直されていて、原曲の豪華さよりも歌いやすい輪郭が優先される。専用カセットを挿すと選曲画面が増え、ページをまたいで曲を探す手間まで含めて機材っぽい。

    画面の絵も音も素朴で、だからこそ歌う人の熱だけが前に出る。家のテレビの前でマイクを握り、表示に合わせて歌詞を追いかけているうちに、ゲームの評価よりも、その夜の騒がしさが先に残ってしまう。初見の迷子感は確かにあるのに、一曲歌い切った時点で、値段の分はもう遊んだ気になっている。家庭用としての不器用な夢が、ちゃんと形になっている。上手く歌えたかより、みんなで同じ画面を見て同じ歌詞を追う時間が残る。だから懐かしさが遅れて効いてくる。今でも妙に記憶に残る。

  • NAO総評

    この値段でマイク付き、ある意味英断。箱を開けるとゲームというより機材で、ファミコンのカセット差し込み口に拡張機器を挿して、その上に小さなカセットを重ねる儀式が始まる。遊び心の皮をかぶった家庭用カラオケの導入装置で、採点が甘かろうが厳しかろうが、まず歌わせてしまう強さがある。ただし画面の切り替えや間は素朴で、盛り上げは自分で作る前提だ。昭和末期の勢いを買う一本。7500円を払った以上、恥も一緒に出せという圧がある。

    出典:NAO
  • NATSU総評

    爆音で歌えばファミ音でもノレるかも、って気持ちはほんと。テレビのスピーカーから鳴る8ビットの伴奏に合わせて声を出すだけで、家が一瞬でカラオケボックスになる。ドット絵の場面転換や曲のテンポは惜しいのに、歌詞が出ると不思議と最後まで歌いたくなる。誰かと順番を回すと、点数より思い出が残る。イントロ当てを混ぜれば、歌が苦手でも参加できるのが優しい。マイクを握る手の汗や、親に音量を叱られる感じまでセットで懐かしい。

    出典:NATSU

📘 説明書資料(カラオケスタジオ基本セット)

説明書:げーむのせつめいしょ(カラオケスタジオ基本セット)
※Karaoke-studio(Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction_Booklet
※げーむのせつめいしょ様による保存資料です。 / 権利は各社に帰属します。

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