迷宮組曲

迷宮組曲

迷宮組曲

発売日:1986/11/13|価格:4900円|メーカー:ハドソン|ジャンル:アクション

NAO: ミロンが主役の迷宮探索。可愛さに油断するとすぐやられる!
NATSU: 地味に難しいけど、連射ゲーとして楽しめる不思議な味がある。

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コナミデジタルエンタテインメント(Konami Digital Entertainment)

エピソード

  • トリビア

    1986年11月13日にハドソンから発売された迷宮組曲 ミロンの大冒険は、ミロンが主役の童話めいた見た目と、城の中を彷徨わせる容赦のなさが同居した作品だ。舞台は音楽を奪われた星で、魔人にさらわれた王女と楽器を取り戻すためにガーランド城へ乗り込む。主人公のミロンは音の世界で育ったのに音痴という設定を持ち、その物語の切なさが、画面のかわいさと少しずれているのも印象に残る。題名の組曲という言葉は飾りではなく、遊んでいると音やリズムが少しずつ重なり、迷っている時間まで含めて一つの曲みたいに感じてくる瞬間がある。反面、優しく案内してくれるゲームではなく、見えない仕掛けを疑いながら進む姿勢そのものが求められる。かわいさに油断するとすぐやられるという短評は、見た目と手触りの温度差をそのまま言い当てている。

    攻撃は泡を飛ばすバブルで、敵を倒すだけでなく、柔らかいブロックを壊して道を作ったり、隠された入口や店を見つけたりする。アイテムは店で買うものも多く、コインを抱えて見えない店を探す時間が長くなるほど、迷宮探索らしさが増していく。説明書では秘密のアイテムが二つあり、それらを集めないと王女を救えないとされている。つまりクリア条件が道中の手順に結びついていて、ただ上へ登るだけでは終わらない。風船を取るほどバブルの連射が増える一方で、敵の攻撃は意外と容赦なく、油断すると体力が一気に削られる。満タン回復と最大体力の拡張を兼ねるハチスケの存在が救いだが、そこへたどり着くまでが一苦労になりやすい。こうした設計が、連射ゲーとしての手触りと、探索ゲーとしての手順を同時に要求する。魔獣と呼ばれるボスを倒すとクリスタルが手に入り、攻撃の力を底上げする。ショップ画面では手に入れたクリスタルや道具の状況が一覧でき、迷宮の途中で自分の進行を確認できるのが地味に助かる。

    音楽の扱いも、この作品の小さな名刺になっている。音楽箱に触れると別の部屋へ飛ばされ、音符を集める遊びが始まり、集めた回数に応じて演奏がにぎやかになる。暗い城を歩き回ったあとに、短い音楽のごほうびが挟まる構成は、音楽が奪われた世界を取り戻すという主題を素直に思い出させてくれる。タイトル画面に連射測定の遊びがあるのも、当時のハドソンらしい茶目っ気だ。城は複数の階層と塔に分かれ、進み方が一つに固定されていない。外に出たままぐずぐずしていると雷が落ちてくるという変わった圧もあり、迷うこと自体が緊張に変わる瞬間がある。

    制作の裏側については、作曲を国本剛章が担当し、資料では少人数で作られたことや、音楽以外の部分を笹川敏幸が広く担ったと紹介されている。ゲームの迷路的な構造と、泡で見えないものを探り当てる遊びは、当時の家庭用に多かった一本道の面クリア型とは違う方向を向いていて、遊ぶ側のノートや記憶に頼る感触が強い。海外では別題で発売され、難しいゲームとしての評判が先に立つことも多いが、そこで語られる厳しさの中身は、攻略情報を前提にしない時代の手探りと直結している。後年の携帯機版ではパスワード継続が導入され、音楽の追加や差し替え、ゲーム速度の調整などが行われたとも記されており、当時の不親切さを少しほぐす方向の工夫が見える。バーチャルコンソールでも配信され、遊び心と手強さが同居した一本として語り継がれる存在になった。子どものころに迷った部屋の配置は忘れても、あの音と、泡が弾ける感じだけは案外消えない。迷宮組曲は、うまくいかなかった日まで含めて思い出になるタイプのゲームだ。

  • NAO総評

    かわいい顔した迷宮探索だが、中身は容赦がない。泡で壁を壊し、見えない店を探し、敵だらけの部屋を何度も往復する。手順を一つ落とすだけで平気で詰むのに、秘密のアイテムがそろわないと王女に会えないという条件まである。音楽を奪われた星を救う話なのに、遊ぶ側は観察と記憶と根気の勝負だ。題名が組曲のくせに、攻略の流れは即興演奏みたいに迷走しがちで、正解にたどり着くと急に気持ちよく鳴る。連射測定まで付けてくるあたり、当時のハドソンは遊び心と挑発が同居している。ミロンの可愛さに油断した瞬間、迷宮は牙をむく。まだ序章だ。

    出典:NAO
  • NATSU総評

    ミロンが泡を飛ばして歩く姿はかわいいのに、城の中は謎解きよりも手探りが多くて、子どもの頃はよく迷子になった。見えない壁の向こうに道や店があるかもしれないと思うだけで、同じ部屋を何度も確かめてしまう。コインを握って店を探し、買った道具でやっと景色が変わると、少しだけ自分が賢くなった気がする。秘密のアイテムがないと王女に会えないと知った日は、宝探しが急に本物になった。音楽箱の部屋で音が重なっていくと心がほどけて、また暗い通路へ戻る勇気が出る。難しいのに、思い出すのは悔しさよりも、その夜の静けさだ。ふっと笑える。

    出典:NATSU

📘 説明書資料(迷宮組曲 - ミロンの大冒険 [HFC-KM])

説明書:Internet Archive(迷宮組曲 - ミロンの大冒険 [HFC-KM])
※Meikyuu Kumikyoku - Milon no Daibouken [HFC-KM](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction_Booklet
※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照 / 権利は各社に帰属します

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