裏技
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隠れボーナス
倒して落ちていく敵に、もう一度トドメの手裏剣を当てると、さらに1000点加点される。倒して落ちていく敵に、もう一度トドメの手裏剣を当てると、さらに1000点加点される。
エピソード
トリビア
1985年5月10日、ジャレコから発売(定価4,500円、型番JF-03)。オリジナルはUPLのアーケード版(1984年)で、ファミコン版はTOSEが移植を担当。家庭のテレビでも“上下に伸びる城や岩山を登り下りしながら、敵を倒しきると1面クリア”という原作の勘所を崩さずに持ち込んだ一本です。操作は十字で移動、Aでジャンプ、Bで手裏剣。ジャンプ中に体当たりして敵を“気絶”させ、その隙に手裏剣で仕留める——この二段構えが基本。敵の飛び道具や炎に触れるとミス、時間切れでもアウトという明快なルールで、1面ごとに緊張と段取りがきれいに立ち上がります。
構成は「敵を全滅→得点計算→次のシーン」でテンポよく循環。各シーンには8体の敵が配置され、すべて倒すとクリア。残り時間が100になると画面上空から“宝の玉”がひとつ落ちてきて、これを3つ集めるとクリア後にボーナスステージが挿入されます(1シーンで取れる宝の玉は1個)。ボーナスでは足場を渡りつつ宝の玉を素早く回収——全部取り切れば大きな加点、取りこぼしでも稼ぎとしてはおいしい、という“短い腕試し”が挟まります。スコアは2万点/5万点でエクステンド(残機+1)。序盤はエクステンドの到達が目標になり、以降は“死なずに3個集めてボーナスへ”のリズムづくりが楽しくなる。難所でも反復の成果が数値に直結して見える、家庭用らしい設計です。
背景は「岩山(昼/灰色調)」「城の夜景」のループ。NAOの短評にある“夜のステージ演出”は、星の瞬く黒い空と、石造りの城壁シルエットの対比が効いているからこその手触り。昼の岩肌は視認性が高く、夜の城はスプライトの明滅が映えて画面が締まる——見た目の変化が集中力の切り替えにも作用します。敵は黒子、だるま、カブキなど“和のキャラクター”が中心で、動きにクセがある分、誘導して気絶→仕留めるの段取りが生きる。真正面から殴り合うのではなく、頭上や背後から“スッと懐へ入る”のが吉——それが分かるとゲームが一気に静かになります。
ファミコン版ならではの“遊び方のコツ”をもう少し。ジャンプは使い分けが命。横移動+短押しで小ジャンプ、長押しで段差を登る大ジャンプ、ニュートラル+ジャンプで足場を降りる。敵の飛び道具は手裏剣で相殺できるものが多く、射線を置くように投げて安全地帯を作るのが有効です。体当たりは“自分だけがジャンプ中”のときに決めること(相手もジャンプ中だと弾かれる)。ボス格の敵も、気絶→至近距離手裏剣の基本で崩せます。時間切れが迫ると宝の玉の出現タイミング(残100)と被ることがあるため、無理をせず次のシーンでの“1個目”と割り切る判断も大事。こうした細かな選択の積み重ねが、NAOの言う“夜の雰囲気に呑まれず登り切る”遊び心地へ結びつきます。
発売の文脈では、ジャレコの“JFナンバー”初期ラインの一角(JF-03)として、『エクセリオン』『フォーメーションZ』に続く看板ポジションを担いました。ファミコンでの評判が追い風になり、のちに家庭用オリジナルの派生作『忍者じゃじゃ丸くん』が生まれるなど、IPの広がりにも寄与。現行機ではアーケード版がアケアカで再配信され、ファミコン版も各種書籍・レトロ特集でたびたび言及される“教科書的な一本”として定着しています。NATSUの“グラフィック再現度の高さに脱帽”という感覚は、等身・配色・シルエットの整理が巧かったことの証。ファミコンの表示制約と噛み合ったドット設計が、遊びやすさそのものを支えているからです。かわいくて、ちょっと手強い。そして正面突破ではなく“虚を突く”。その文化的な“忍者像”が、ゲームの手触りとぴったり一致していることも、本作の魅力の核と言えます。
NAO:総評
夜の城壁に星が瞬くだけで、不思議と気分が高まったんだよな。でも眺めているとすぐ敵にやられるのが『忍者くん』の怖さだぜ。正面突破できない相手を、ジャンプの間合いと手裏剣の射線で静かに崩す感覚は妙にクセになる。残り時間100で宝の玉が落ち、3つ揃えるとボーナス面——この短いループの中で“登る/誘う/稼ぐ”のリズムが自然にできていく。最初は理不尽に思えた体当たりも、敵のジャンプとずらして差し込むと一気に武器になる。夜空の演出に気を取られつつも、足場の端で一呼吸置いて飛び込むと画面が自分のものになる瞬間がある。派手さはないが、上達の跡が手触りで残る一本だぜ。
出典:NAONATSU:総評
グラフィック再現度の高さに脱帽、は本当にそのとおり。赤い忍者が滑らかに動き、岩肌や城壁の陰影も視認性が高いから操作の丁寧さがそのまま結果につながるのが心地いい。体当たりで気絶させ、手裏剣で仕留める——この基本を繰り返すうちに“敵を誘う楽しさ”がわかってくる。残り時間100で落ちる宝の玉を集め、3つごとにボーナスでひと息。2万点と5万点で残機が増える仕組みも「続ければ伸びる」感覚を強めてくれる。夜のシーンはつい見とれてしまうけれど、そこで一度落ち着いて敵のジャンプを待ち、間を読んで差し込むと成功体験が鮮明に残る。かわいさと渋さが同居した、短い単位で“もう一周”したくなる古典だわ。
出典:NATSU📘 説明書資料(忍者くん - 魔城の冒険 [JF-03])
説明書:Internet Archive(忍者くん - 魔城の冒険 [JF-03])
※Ninja-kun - Majou no Bouken [JF-03](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction_Booklet出典:※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照 / 権利は各社に帰属します
















































発売日:1985年5月10日|価格:4500円|メーカー:ジャレコ
NAO: 夜のステージ演出に心惹かれた。
NATSU: グラフィック再現度の高さに脱帽。