ポケットザウルス 十王剣の謎

ポケットザウルス 十王剣の謎

ポケットザウルス 十王剣の謎

発売日:1987/02/27|価格:5500円|メーカー:バンダイ|ジャンル:アクション

NAO: 子供心にワクワク感全開だった名企画。
NATSU: 応募ハガキに夢を託した人、多かったはず。

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エピソード

  • トリビア

    1987年2月27日発売のファミコン用ソフト、ポケットザウルス 十王剣の謎は、価格5500円の横スクロールアクションだ。バンダイの恐竜キャラクター文具を題材にし、開発はトーセで、ロムは2メガビットという当時としては標準的な容量に収めつつ、画面下のメッセージウィンドウやクイズなど、目に付く仕掛けを詰め込んでいる。主人公は当時バンダイ社員だった橋本名人をモチーフにしたハシモトザウルスで、公式表記では題名の謎のしんにょうの点が一つという、紙の文化圏ならではの小ネタまで残っている。題材のかわいさと、遊びの癖の強さが同居するのがこの作品の出発点だ。

    物語は西暦2001年、歴史科学者のハシモトがサラマンダー伝説の古文献を見つけるところから始まる。欠けたページに惹かれて調査を進めるうちに、時空大帝サラマンダーが現れ、ハシモトは恐竜の姿に変えられてしまう。自作のタイムカプセルで時代を移動し、各地の王が持つ剣を集めて呪いを解き、サラマンダーを倒して元の姿に戻るのが目的だ。舞台は恐竜島ののち、エジプト、未来都市、妖怪魔境の三つがランダム順で選ばれ、神々の時代を経て大帝宮ダーククリスタルパレスへ向かう。ここで剣を所定の場所に納めるという謎解きが核になり、ただの面クリア型に見せておきながら、最後だけ遊び方を少し変えてくる。

    遊びの中心はブーメラン攻撃の横スクロールだが、ボトラノドンというカプセルから出るランダム要素が濃い。ダイヤは得点と通貨を兼ね、1UPはダイヤ五個と引き換え、コンティニューマークはゲームオーバー後のやり直しを可能にする。スーパーシールドで変身すると連射と速度が強化され、三万点ごとに回復する仕様とも噛み合って、点数稼ぎが生存に直結する。メッセージウィンドウはヒントだけでなく敵の台詞まで流し、軽口の合間に急に重要な情報を混ぜるので、読み飛ばした瞬間に迷子になる。道中で突然クイズが出題され、正解で得点が入り、間違いでも先へ進むが、集中が切れた瞬間に敵の当たり判定が刺さるのがいやらしい。タイムカプセルに乗り込む場面ではシューティングに切り替わり、別ジャンルが挟まることで一本の中に落差が生まれる。難易度は二段階用意され、遊び方の癖に慣れるほど見え方が変わる。

    ゲームオーバー時にラスボスのサラマンダーと試し対決ができるのも名物だが、剣が揃っていない段階ではどうやっても勝てない仕掛けになっていて、子どもの挑戦心を煽りつつ、答え合わせは最後まで持ち越す。裏側の話としては、ポケットザウルス自体が1985年に文具キャラクターとして始まり、1987年にはジュニア展開も行われるなど、当時のキャラクタービジネスの波の中にいた。その流れでゲーム化された本作は、企画面ではゲーム雑誌ファミリーコンピュータMagazineで読者からアイディア募集が行われ、クイズや試し対決のような変化球が公式に組み込まれた。説明書にはクロスワードを解いて応募する二本立てのプレゼント企画が載り、文具セットやオリジナル銀貨が景品として示されていて、遊ぶだけで終わらず郵送で物語が続く時代の空気が見える。のちにゲームセンターCXでも挑戦ゲームとして取り上げられ、2018年の放送回では未クリアとして記録されるなど、ギミック過多の個性が番組向きの難所として再発見された。エンディング後に再び恐竜の姿へ戻されて二周目が始まり、ゲームオーバーまで続く作りもまた、終わりきらない昔の冒険譚みたいで妙に印象が強い。やっと終わったと息をつく場所がないのに、次の仕掛けがまた出てくる。子どもの頃のワクワクと、途中で投げ出した記憶まで含めて、このちぐはぐさが十王剣の謎の手触りとして残る。

  • NAO総評

    文具キャラのゲーム化という軽さに、クイズやシューティング、剣集めの謎解き、試し対決、二周目までねじ込む欲張りさがある。子ども心にワクワク感全開だった名企画という感想は的確で、雑多な仕掛けの連打がそのまま熱量に見えた。とはいえコンティニューはアイテム前提で、失敗すると振り出しに戻される設計も容赦ない。説明書の応募企画まで含めて一本の遊びだったと考えると、企画としては妙に筋が通っている。

    出典:NAO
  • NATSU総評

    遊んでいるだけで終わらず、説明書のクロスワードを解いて応募するところまでが当時の冒険だったのね。応募ハガキに夢を託した人が多かったはずという言葉が胸に残る。地味な道中で耐える時間も、突然のクイズで気持ちが揺れる瞬間も、机の上の文具やハガキとつながっていた。うまくいかなくても、次こそ剣がそろう気がして、また電源を入れてしまう。

    出典:NATSU

📘 説明書資料(ポケットザウルス 十王剣の謎[B#POCKETZ])

説明書:Internet Archive 所蔵版(ポケットザウルス 十王剣の謎[B#POCKETZ])
※Pocket Zaurus - Juu Ouken no Nazo [B#POCKETZ](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction Booklet
※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照。権利は各社に帰属します。

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