マッハライダー

マッハライダー

Mach Rider

発売日:1985/11/21|価格:4900円|メーカー:任天堂|ジャンル:アクション

NAO: 爆走のつもりが徐行運転。マッハとは。
NATSU: 爆発するけど復活するライダー。謎技術すぎる。

🗨      思い出をコメントに残してみませんか?

任天堂
¥30 (2025/10/31 01:11:18時点 Amazon調べ-詳細)

エピソード

  • トリビア

    1985年秋、ファミコンの黄金期に突如現れた『マッハライダー』は、任天堂の中でも異色の存在だった。明るく親しみやすい『スーパーマリオブラザーズ』や『アイスクライマー』と同時期に登場しながら、本作は暴徒が荒野を支配する未来世界を舞台にした、重苦しい雰囲気の“終末ドライブアクション”である。プレイヤーは無言のライダーとなり、銃を備えたバイクで敵車を撃破しながら、新天地を求めて荒廃した道を走り抜ける。

    当時の任天堂作品の中で、ここまで陰鬱な世界観を持つものは珍しい。背景には、社内の開発ラインが『マリオ』や『ドンキーコング』とは別系統の“実験班”によるものだったという経緯がある。3D視点を模した高速スクロールはファミコン初期としては革新的で、疑似3Dレース表現を試みた技術的挑戦でもあった。だが、プレイヤーの感覚は単なるスピードの快感だけでなく、どこまでも続く荒野をひとりで走り続ける孤独感に包まれる。BGMも軽快さの裏に不安を孕み、長距離走行で旋律が変調するなど、異様な没入感を生んでいた。

    本作には「ファイト」「エンデュランス」「ストーリー」「デザイン」の4モードが存在する。特にデザインモードでは、自分でコースを作るという当時としては画期的な機能を備えていた。ファミコンデータレコーダーを使用することで、カセットテープにコースデータを保存できたが、実際は動作が非常に不安定で「成功率は一割未満」とさえ雑誌に揶揄された。録音中に雑音が入るとデータが破損し、巻き戻し忘れで上書きする悲劇も多発したという。だが、この“作る遊び”の発想こそ、後の『エキサイトバイク』や『マリオメーカー』へと受け継がれていく。

    操作はAボタンで加速、Bボタンでマシンガン、上下キーで4段階ギアチェンジ。バックミラーに映る敵の車をかわしつつ、前方の障害物や岩を避け、ドラム缶を爆破して突破する。クラッシュ時にはライダーとバイクが細かく砕け散り、直後に自動で再構築されて再出発するという、当時としては異常なまでに生々しい演出も話題を呼んだ。プレイヤーの間では「マッハライダーは人間ではなくサイボーグでは?」という憶測まで生まれたほどである。

    実はこのゲーム、当初は1985年6月発売予定だった。ファミ通創刊期の記事には、水たまりやオイルを自由に配置できるなど、より高度なコース編集機能が予定されていたが、グラフィック負荷の問題で削除されたとされる。発売も秋へ延期され、最終的には“遊びより完成度”を優先した結果、やや地味な印象に落ち着いた。しかしその完成度は高く、特に疑似3Dの地平線表現は、のちの『F-ZERO』など任天堂技術陣に多大な影響を与えたとされる。

    また、任天堂ソフトとしては珍しく、テレビCMが存在しなかったことも特筆すべき点だ。カラフルなマリオとは対照的に、暴力的で暗い世界観を前面に出すことに社内が慎重だったため、販売戦略として広告露出を抑えたといわれている。だが、静かな人気は口コミで広がり、独特の世界観に惹かれるファンが増えた。プレイヤーの間で語り草になったのが、ゲームオーバー時に表示される「THE END」という文字。一般的な“GAME OVER”ではなく、まるで映画のような幕引きの一言が、この孤独な旅の終わりを象徴していた。

    英語版Wikipediaでは、NES版での仕様差として「データレコーダー未対応」「タイトル画面構成の変更」「英語字幕化」などが記されている。海外では“Mad Max meets Famicom”とも呼ばれ、終末世界を疾走するサイバーバイク・アクションとしてカルト的な人気を得た。爆発しても再生し、倒れても走り続ける――その姿は、まるで1980年代のゲーム産業そのものを象徴しているかのようだ。荒野の果てを目指すこの無口なライダーは、今もどこかで走り続けている。

  • NAO:総評

    爆走のつもりが徐行運転。マッハとは名ばかりだが、その鈍さに妙な説得力がある。撃っても撃っても静けさが戻るだけで、風は冷たく、景色は変わらない。完璧を目指して削ぎ落とされた世界に残ったのは、速度ではなく意志だった。破壊されても立ち上がる姿に、任天堂の挑戦と矜持が見える。

    出典:NAO
  • NATSU:総評

    爆発しても、また走り出す。風の音とエンジン音だけが続く中、どこまでも遠い地平線を見ていた。スピードの先にあったのは自由じゃなく、孤独だったのかもしれない。それでもリセットを押して、もう一度走る。THE ENDの文字が出ても、なぜか希望を感じた。あの頃のファミコンは、走るたびに心が動いたわ。

    出典:NATSU
  • 📘 説明書資料(マッハライダー [HVC-MR])

    説明書:Internet Archive 所蔵版(マッハライダー [HVC-MR])
    ※Mach Rider [HVC-MR](Famicom)(JP)
    区分:説明書/Manual/Instruction Booklet

    出典:※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照 / 権利は各社に帰属します

データベース一覧 ♪

寄り道はこちら

  • Switch2
  • PS5
  1. ゲームソフト
  2. ゲームソフト
  3. ゲームソフト
  4. ゲームソフト
  5. ゲームソフト
    発売日 : 2025年10月30日
    価格 : ¥6,917
    新品最安値 :
    ¥6,917
  6. ゲームソフト
    発売日 : 2025年11月20日
    価格 : ¥7,819
    新品最安値 :
    ¥9,609
  7. ゲームソフト
    発売日 : 2025年07月17日
    価格 : ¥7,164
    新品最安値 :
    ¥6,750
  8. ゲームソフト
    発売日 : 2025年11月06日
    価格 : ¥7,819
    新品最安値 :
    ¥7,819
  9. ゲームソフト
  10. ゲームソフト
  11. ゲームソフト
  12. ゲームソフト
  13. ゲームソフト
  14. ゲームソフト
  15. ゲームソフト
  16. ゲームソフト
  17. ゲームソフト
  18. ゲームソフト
  19. ゲームソフト
  1. ジャンル別
    発売日 : 2022年01月01日
    価格 : ¥5,731
    新品最安値 :
    ¥5,731
  2. ゲームソフト
  3. ゲームソフト
    発売日 : 2025年10月30日
    価格 : ¥6,282
    新品最安値 :
    ¥6,282
  4. ゲームソフト
  5. ゲームソフト
  6. ゲームソフト
    発売日 : 2025年09月25日
    価格 : ¥7,472
    新品最安値 :
    ¥6,200
  7. ゲームソフト
  8. ゲームソフト
  9. ゲームソフト
  10. ゲームソフト
    発売日 : 2026年02月05日
    価格 : ¥7,469
    新品最安値 :
    ¥7,469
  11. ゲームソフト
  12. ゲームソフト
  13. ゲームソフト
    発売日 : 2025年02月28日
    価格 : ¥2,636
    新品最安値 :
    ¥1,414
  14. ゲームソフト
  15. ゲームソフト
  16. ゲームソフト
    発売日 : 2025年08月28日
    価格 : ¥6,500
    新品最安値 :
    ¥4,480
  17. ゲームソフト
  18. ゲームソフト
  19. ゲームソフト
  20. ゲームソフト
    発売日 : 2021年08月20日
    価格 : ¥5,250
    新品最安値 :
    ¥4,440

-