ファミリーサーキット

ファミリーサーキット

ファミリーサーキット

発売日:1988/01/06|価格:3900円|メーカー:ナムコ|ジャンル:レース

NAO: 敵車スルーに衝撃!でも気づけば戦略にハマってた
NATSU: 遠藤氏の思想が詰まった正統派レースゲーム

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エピソード

  • トリビア

    1988年1月6日にナムコから発売されたファミリーサーキットは、価格3900円のレースゲームだ。いざ走り出すとまず迷子になる。敵車を抜くとき、ぶつけても押し出しても何も起きず、車体がすり抜ける。レースゲームの常識で考えると拍子抜けなのに、不思議と落胆より安心が先に来る。邪魔な相手を排除できないぶん、勝ち負けの根拠が自分の運転と判断に戻ってくるからだ。ファミ通クロスレビューでは32点でゴールド殿堂入りし、敵車と当たってもクラッシュしない考え方が新しい、といった評価も残っている。

    中身は見た目以上にやることが多い。自分のマシンは加速や最高速だけでなく、燃料の減りやタイヤの持ち、耐久性まで含めたセッティングが絡む。スプリントレースでは給油できないため、序盤から無駄を削る必要がある。走っているうちにタイヤが終わり、ターボが壊れ、エンジンが悲鳴を上げる。そこでピットインして修理し、タイヤ交換もする。決勝の前には予選があり、予選は一周だけのタイムアタック方式だ。参加台数はプレイヤーを含めて8台で、予選落ちはない。最高峰のスーパーAクラスでは実名風のドライバー名が並び、勝ち点は9、6、4、3、2、1という当時のF1の配分が採用されている。コースは全40で、鈴鹿、モンテカルロ、モンツァなど実在の名を借りた舞台が多い。一部のコースでは二つの候補からランダムでコースが決まる。敵車はすり抜けるが、看板やウォールのような障害物に当たればクラッシュし、その場でリタイアになる。走るだけなら優しいのに、勝つためにはミス一つが痛い。

    裏側も面白い。スタッフとしては遠藤雅伸がゲームデザインとマイカー走行プログラムを担当し、ほかにもプログラムや音楽など担当者が明記されている。クラスが上がるとドライバー名もそれらしくなり、Nピケやマンセルやフロスト、Aセナのような表記が並ぶ。現実の名前をそのまま使わずに雰囲気だけを持ち込む距離感もこの作品らしい。画面奥にそびえるコントロールタワーが鈴鹿サーキット風なのも印象に残る。さらにシリーズとしても広がり、ファミコンではファミリーサーキット91が続き、ほかにワールドサーキット、スーパーファミリーサーキットなどへつながっていく。

    遊びやすさへの救いも用意されている。観戦モードがあり、特定の車を追いかける視点や定点での視点でレースを眺められる。ストップウォッチを片手にラインを写し取るような遊び方まで想定されているのが、この作品らしい。たいきゅうレースでは距離をこなすものと規定時間走り続けるものがあり、レース中のタイヤ交換と給油は無制限だ。24時間耐久のような長丁場は実際に24時間遊ぶわけではないが、約2時間は画面から離れられず、ライバルが遅いぶん独走になりやすいので集中力との戦いになる。販売面でも一時期は首位に立ったと記録され、のちに復刻コレクションとして2020年のナムコットコレクションにも収録された。少しだけでも速くなると、次の一周が待ち遠しくなる。

  • NAO総評

    敵車スルーに最初は笑うのに、気づけばタイヤ摩耗とタービンブローを恐れてピット計算している。ぶつけて勝つ抜け道を潰したら、残ったのはライン取りと数字だけという理屈の怖さだ。静かな優等生の顔をして、反射と計算を同時に要求する。序盤はナムコキャラが相手でも、上へ行くほど実名風のライバルと当時のF1型ポイント配分が効いてくる。細部の理屈が積み上がるほど、派手さより戦略にハマっていく。

    出典:NAO
  • NATSU総評

    ゴルフの安心感じゃなく、レースで安心できる部分が意外と多い。敵車に触れても大事故にならないから、まずは走りを覚えることに集中できる。でも燃料とタイヤと故障がじわじわ効いて、気づけばピットに飛び込むタイミングで手が震える。観戦モードで上手い走りを眺めて真似すると、昨日より一秒だけ縮む。鈴鹿やモンテカルロみたいな名前を追いかけながら、家のテレビの前で小さな旅をしていた。正統派レースの思想が詰まっている。

    出典:NATSU

📘 説明書資料(ファミリーサーキット [NAM-FC])

説明書:Internet Archive 所蔵版(ファミリーサーキット [NAM-FC])
※Family Circuit [NAM-FC](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction Booklet
※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照。権利は各社に帰属します。

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