裏技
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時速416km/h超で“いわゆるターボ”状態
要点は(1)接触せず長い直線で最高速を保つ、(2)コーナー入口のライン取りを崩さない、の二つ。416km/hを超えると加速・グリップが強化され、最終的に約496–497km/hまで伸びる。コース1、3、6で行うのが定説。要点は(1)接触せず長い直線で最高速を保つ、(2)コーナー入口のライン取りを崩さない、の二つ。416km/hを超えると加速・グリップが強化され、最終的に約496–497km/hまで伸びる。コース1、3、6で行うのが定説。 -
背景を“荒地”に
本体リセットボタンを押しながらスタート、続けてリセットを離し、タイトル画面で再度スタート。背景が荒地になる手順として多数の記録あり。実プレイへの影響は少ないが、見た目が分かりやすい小ネタ。本体リセットボタンを押しながらスタート、続けてリセットを離し、タイトル画面で再度スタート。背景が荒地になる手順として多数の記録あり。実プレイへの影響は少ないが、見た目が分かりやすい小ネタ。
エピソード
トリビア
1984年11月2日、任天堂がファミコン用に発売したレーシングゲーム。パッケージ品番はHVC-FR、価格は4,500円。画面は前方視点の疑似3Dで、ロー(LOW)とハイ(HI)の2段階ギアを切り替えつつ、制限時間内に各コースを2周すればクリアという分かりやすい設計。接触時はマシンが爆発・炎上して数秒動けなくなる、という“手痛いペナルティ”が緊張感を高める。背景は昼間・夕焼け・夜間・荒土・砂漠・緑化地帯などがランダムに変わり、コースは全10。難しさは3段階で、各レベル5コースを走る(5コース目はタイム延長が頭打ちになるまで周回)。この「短い残り時間と2周クリア」のループ、そして“ギア落として立ち上がるか、そのまま粘るか”という判断が、シンプルな操作に読み合いを生んでいる。
操作まわりでは、十字ボタン上下でギア、左右でステア、Aがアクセル、Bがブレーキ。スタート前にLOWでAを踏み、タコメータを“マキシマム・トルク”付近まで温めてから発進すると伸びがよい、という公式アドバイスも印象的だった。路肩に乗ると失速、ポールや看板に接触すると爆発、といった“路面管理”も基本に忠実。タイムは1周目の完走で延長されるが、コースが進むほどセット値は短くなるため、無闇なハイギア全開では完走が難しい。コーナーに向けて早めにLOWで引っ張り、出口でHIに上げる——この“段取り”が体に馴染むと、同じ入力でも周回ペースが目に見えて安定する。
開発はHAL研究所。プログラムの中核を担った岩田聡は、当時のインタビューで「ファミコンでは初となるラスタースクロール(走査線単位の画面制御)を自前実装した」と語っている。ハードが持たない表現をソフトで補い、路面の流れと奥行きを演出した点は、本作の地味ながら革新的な裏話だ。HALは『ピンボール』『ゴルフ』『マッハライダー』『バルーンファイト』など、いわゆる“スーパーマリオ以前”の任天堂ラインアップを支えた外部開発でもあり、その文脈で見ると『F1レース』は“遊びの骨格を確立する”役割を担った一本だと分かる。アーケードの『ポールポジション』に代表される前方視点レースの面白さを、家庭用の枠に最小の要素で落とし込んだ、という立ち位置である。
発売時の状況にも触れておくと、1984年後半のファミコン市場は任天堂の自社タイトルと、ナムコなどのアーケード移植が勢いを増していた頃。そこに“規定時間内2周”という短期勝負がぴたりとハマり、居間のテレビを前にした交互プレイとの相性が抜群だった。派手な演出や長いチャンピオンシップはないが、爆発→再開→次のコーナーで態勢を立て直す…というテンポが、何度でも「もう一回」を誘う。後年のディスクシステム時代には、発展系として『ファミコングランプリ F1レース』が登場し、ショップのディスクファクスを使った大会まで行われた。ここでも“短い勝負を何度も回す”文脈は受け継がれ、ファミコンにおけるレース型アクションの基礎体力を底上げしたといえる。
小ネタとして、スコアは“走った距離”に基づいて加算され、無駄な接触を減らすだけで伸びるため、完走が難しければスコア狙いに切り替える遊び方も成立する。また、終盤のコースは直線が長く、スリップ(外側へすべる)を抑えるライン取りが決まると目に見えて平均速度が上がる。コミュニティでは時速416km/hを超えると加速・グリップが強化される“いわゆるターボ”が広く報告されており、直線主体の終盤コースで狙いやすいとされる(説明書の記載はなし)。いずれにせよ、公式が提示した「LOWで引っ張ってHIで伸ばす」「衝突後はLOWで立ち上がる」といった基本に忠実であるほど、難度の峰はぐっと低くなる——ここが、今遊んでも古びない理由だろう。
NAO:総評
音速どころか、ちょっと接触しただけで爆発炎上だなんてスリル満点だよな。最初は路肩に吸い寄せられてスピン連発だったけど、LOWで丁寧に引っ張ってHIに切り替えるコツを掴むと、同じコースが急に優しく見えてくる。終盤の直線で狙ったように速度を伸ばせたときは、本当に風を切ってる気分になるんだ。噂の416km/h超えターボだって、段取りを覚えれば手が届く範囲にある。爆発してもすぐ再スタートできるテンポの良さもクセになって、気がつけば「もう一回」と言ってる。派手さよりも基礎の積み重ねで面白さを作る――80年代らしい硬派な一本だったな。
出典:NAONATSU:総評
初めて遊んだときは、なんでこんなにスピンばかりするの…と半泣きになったわ。でも少し落ち着いて、コーナー前でLOWに落としてから立ち上がりでHIに切り替えるようにすると、不思議なくらい安定して走れるようになったの。接触すると爆発、タイムを削られる厳しさはあるけれど、その理由が目に見えて分かるから次につなげやすいのよね。背景が夕焼けや荒地に切り替わるだけで気分も変わって、同じコースでも飽きさせない工夫があるのも嬉しかった。直線で速度を伸ばす快感と、復帰の速さが何度も挑戦させてくれる。難しいのに優しい、不思議なバランスを持った作品だったと思うわ。
出典:NATSU📘 説明書資料(F1レース [HVC-FR])
説明書:Internet Archive(F1レース [HVC-FR])
※F1 Race [HVC-FR](Famicom)(JP)
区分:説明書/Manual/Instruction_Booklet出典:※当時の説明書はInternetArchiveに保存された資料を参照 / 権利は各社に帰属します

















































発売日:1984年11月2日|価格:4500円|メーカー:任天堂
NAO: 音速どころか、接触したら即爆発という緊張感。コース10でターボはお見事♪
NATSU: なにこのスピン地獄。現実よりシビアなのでは?